スマホで通話録音するには?
iPhone・Androidの手順を解説

IVR

UPDATE :

スマートフォンでの通話録音は、商談内容の正確な記録や約束事の確認、クレーム対応など、ビジネスシーンで幅広く活用できる機能です。

 

本記事では、iPhoneとAndroidそれぞれの録音方法から、キャリアが提供するサービス、そして録音時の注意点まで、実務で使える通話録音の基本を解説します。

1. 通話しながらiPhoneで録音する方法

iPhoneの標準機能で通話を録音する方法は、大きく以下の2つです。

  • 通話録音機能を使う
  • ボイスメモを使う

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

通話録音機能を使う

iOS 18.1から、iPhoneでも通話録音を行えるようになりました。以下の手順で通話内容を録音することが可能です。

具体的な手順:

  1. iPhoneの電話アプリで通話を開始する
  2. 通話画面の左上に表示される録音ボタンをタップする
  3. 停止ボタンを押すか、通話を終了する

通話が終了すると通知が届き、iPhoneのメモアプリから録音データを確認できます。

注意点:

  • iPhoneの標準機能の電話アプリでしか使用できない(LINEなどは不可)
  • 録音ボタンをタップすると自分と相手に「この通話は録音されます」というアナウンスが流れるため、事前に口頭で同意を得るのが望ましい

ボイスメモを使う

iPhoneで通話録音する場合、標準アプリの「ボイスメモ」を使用するのも一つの方法です。ただし、通話音声を直接録音することはできないため、以下の手順で対応します。

具体的な手順:

  1. 通話中にスピーカーモードに切り替える
  2. ボイスメモアプリを起動する
  3. 録音ボタンを押して録音を開始する
  4. 通話終了後、録音を停止する

注意点:

  • ボイスメモでは自分の声しか録音できない(相手の声は録音されない)
  • スピーカーからの音声を拾うため、静かな環境が必要
  • 音質は環境に大きく左右される

2. 通話しながらAndroidで録音する方法

Androidスマートフォンでの通話録音は、機種やOSバージョンによって利用できる機能が異なります。ここでは、主な録音方法を解説します。

標準搭載の通話録音機能を使う

多くのAndroid端末には、標準で通話録音機能が搭載されています。ただし、メーカーや機種によって設定方法が異なるため、実際に使用している機種に合わせた設定が必要です。

録音機能を有効にする手順:

  1. 電話アプリを開く
  2. 設定メニューを表示する(通常は三点メニューから)
  3. 「通話録音」または「録音設定」を探して開く
  4. 録音機能をオンにする

実際の録音方法:

  1. 通話中に画面に表示される録音ボタンをタップ
  2. 録音開始のアナウンスが流れる場合がある
  3. 通話終了時に自動で録音も終了
  4. 録音データは電話アプリ内に保存される

3. スマホの標準機能に頼らず通話録音する方法

iPhoneやAndroidに標準搭載されている機能を使用しない通話録音の方法としては、主に「通話録音アプリ」と「キャリアの通話録音サービス」の利用が挙げられます。

通話録音アプリを利用する

iPhoneのボイスメモのように相手の発言を録音できない場合や、Androidの標準機能より高度な録音機能を求める場合は、通話録音専用のアプリを利用する方法があります。ただし、利用時には注意が必要です。

例えば、通話録音アプリの中には無料で使えるものもありますが、機能が制限されていたり、広告が流れたりすることがあります。

また、有料のアプリであっても「キャリアによって使えない」「自分の声しか録音されない」「録音するまで時間がかかる」「サポートが英語でわかりづらい」などのレビューが散見されるため、導入には慎重になるべきでしょう。導入後は、事前にテスト録音で動作確認することをおすすめします。

キャリアの通話録音サービスを利用する

スマートフォンの標準機能やアプリとは別に、各携帯キャリアでは独自の通話録音サービスを提供しています。キャリア各社が提供する法人向けサービスとしては、ドコモの「通話録音サービス」、KDDIの「通話録音機能」、ソフトバンクの「通話録音サービス」などがあります。

いずれのサービスも、スマホに着信した通話については自動で録音が開始されるため、特別な操作は不要です。録音された音声はファイル化され、自社サーバーなどに送信される仕組みとなっています。なお、初期費用は数千円〜1万円程度で利用を開始でき、ランニングコストとして月額費用が発生します。

4. スマホで仕事の電話を録音するメリット

通話録音機能は、ビジネスシーンにおいて非常に有用なツールです。適切に活用することで、業務の効率化やリスク管理に大きく貢献します。以下では、具体的なメリットをご紹介します。

ビジネスシーンで通話を録音するメリットをまとめた図

電話での約束事を確実に残せる

口頭でのやり取りは便利である反面、後から「言った・言わない」のトラブルになるリスクがあります。特に、契約内容や納期に関する具体的な取り決めなどはクレームにつながりやすい情報ですが、通話録音を活用することで合意事項を正確に記録できます。

また、これらの記録は担当者間やチーム内での情報共有をスムーズにし、業務の指示や引継ぎを行うときの参考資料としても重宝します。

後から内容の整理ができる

通話を録音することで、複雑な内容のやり取りや長時間の会話の内容などを後から整理しつつ確認することができます。その場でメモを取るだけでは見落としてしまいがちな「数値」や「固有名詞」が多く含まれる会話や、技術的な仕様に関する詳細な説明を受ける電話では、特に役立つでしょう。

また、電話でのブレインストーミングや企画会議などで生まれたアイデアや気づきを、後から振り返って整理することもできます。

伝言ミスを防止できる

ビジネスでは外出中の電話対応で伝言を預かる機会も少なくありませんが、手元にメモ用紙がなかったり、慌ただしい状況でメモを取ったりすることで、重要な伝言内容を聞き漏らしたり、誤って記録してしまったりすることがあります。

通話録音機能を活用することで、こうした伝言ミスによるトラブルを未然に防ぐことができます。後から録音内容を確認することで、相手の連絡先や要件、依頼内容などを正確に担当者に伝えることが可能です。

5. 通話録音の前に知っておきたい注意点

通話録音は便利な機能ですが、適切に使用しないとトラブルの原因となる可能性があります。以下では、ビジネスでの通話録音時に特に注意すべきポイントについて解説します。

ビジネスにおいて通話録音を行う場合の注意点をまとめた図

録音開始前に相手の同意を得る

通話録音を行う際、通話内容に個人情報が含まれる場合は、事前に録音の目的を伝える必要があります。これは単なるマナーではなく、法的に求められる点でもあります。例えば「この通話は正確な記録のために録音させていただきますが、よろしいでしょうか?」といった形で明確に伝えましょう。

録音データを第三者に共有しない

録音した通話内容には、取引先の情報や個人情報が含まれている可能性が高いため、取り扱いには細心の注意が必要です。社内の関係者以外への共有は原則として避け、必要な場合は相手の承諾を得る必要があります。無論、WebサイトやSNSなどでの公開は厳禁です。

不要になった録音データはすぐに削除する

録音データを必要以上に長く保存することは、情報漏洩のリスクを高めることになります。用途が済んだデータは社内のルールに従って適切に削除しましょう。特に、個人情報や機密情報が含まれる場合は、速やかな削除を心がけてください。

録音データの取り扱いルールを社内で決める

通話録音の運用については、事前に社内でルールを定めておくことが重要です。具体的には、録音が必要な場面の定義、データの保存期間、アクセス権限、削除手順などを明確にしておきましょう。また、情報セキュリティの観点から、保存データへのアクセス制限やバックアップについても規定しておく必要があります。

企業活動において通話録音を活用する際は、プライバシーと情報管理の観点から、つねに慎重な運用を心がける必要があります。上記の注意点を守ることで、通話録音を業務効率化やリスク管理の有効なツールとして、安全に活用することができます。

6. スマホの通話を文字起こしする方法はある?

録音した通話内容をテキスト化する方法として、スマートフォンでは「録音アプリと文字起こしアプリの併用」が一般的です。ただし、音声認識の精度や操作の煩雑さ、セキュリティ面での課題があるため、特にビジネス用途では導入前に十分に検討する必要があります。

スマートフォンの場合、基本的に標準機能で実現できるのは通話録音までで、電話の内容を文字に起こす場合は、録音したファイルをテキスト化するアプリやツールが別途必要となることが多いです(iPhoneについては、iOS 18.1から標準機能で通話録音と文字起こしができるようになりました)。

通話の文字起こしについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。具体的な方法やツール選びのポイントを解説しています。

7. ビジネスでスマホの通話録音をするならIVRもおすすめ

スマホの通話録音機能やキャリアサービスとは異なる選択肢として、IVR(自動音声応答システム)を活用した通話録音の方法があります。これは特に、複数の従業員で利用する場合や、より効率的な運用が必要な場合に便利なソリューションです。

通話録音だけではないIVRを活用するメリット

IVRは、企業にかかってきた電話に音声ガイダンスで応答し、一次対応や転送を自動化するツールです。多くの場合、自動で通話を録音する機能も搭載されています。スマホに転送した場合の録音も可能で、単に録音をするだけでなく、電話業務全体の効率化に役立ちます。

また、スマホの標準機能やアプリを用いて通話を録音する場合、機種や設定の影響を受けることがありますが、IVRはクラウドベースで提供されるため安定した品質で録音することができます

さらに、通常の通話録音とは異なり、IVRには業務に特化した機能が備わっています。例えば、通話内容の文字起こしやチーム内での録音データの共有など、録音に紐づく関連業務まで効率化することが可能です。

IVRを導入するなら「DXでんわ」

メディアリンクが提供する「DXでんわ」はオフィス向けのIVRサービスです。音声案内による電話の受付や転送を自動化するほか、標準プランでは下記の機能がオプションではなく基本機能として搭載されているため、低コストで企業の電話業務効率化を実現できます。

  • 通話録音機能
  • 用件を録音・AIが要約する機能
  • ビジネスチャットへの通知機能
  • SMS送信機能
  • レポート管理機能

「DXでんわ」は、従業員が本来対応すべき電話にだけ集中できる環境をつくるツールです。ご興味のある方は、ぜひ以下のページより詳細をご確認ください。

よくある質問

iPhoneで通話しながら録音するには?

iPhoneの電話アプリで通話を開始し、左上に表示される録音ボタンを押すことで、通話を録音できます。録音を終了するには、停止ボタンを押すか、そのまま通話を終了してください。なお、録音データはiPhoneに標準搭載されているメモアプリから確認できます。

Androidで通話を録音する方法は?

Androidでは多くの機種に標準で通話録音機能が搭載されています。電話アプリを開き、設定メニュー内の「通話録音」または「録音設定」から機能をオンにしましょう。通話中は画面に表示される録音ボタンをタップするだけで開始できます。機種によって操作方法が異なるため、お使いのスマートフォンの設定を確認してください。

会話をこっそり録音していいですか?

こっそり録音すること自体は法律違反ではありません。ただし、ビジネスにおいては個人情報保護の観点から利用目的を事前に通知することが推奨されます。録音開始前に「この通話は品質向上のために録音させていただきます」のようなアナウンスを流すとよいでしょう。

通話の録音は相手にバレますか?

録音方法によって異なります。通話録音システムやAndroid/iPhoneの標準機能を使用した場合は、録音開始時に「録音します」といったアナウンスが流れるため相手にわかります。なお、通話録音専用アプリで録音する場合、相手にわかるかどうかはアプリによって異なります。

iPhoneでとっさに録音するには?

iPhoneの通話画面を開き、左上にある録音ボタンをタップすることで録音を開始できます。ただし、「この通話は録音されます」というアナウンスが流れるため、録音ボタンを押す前に、相手に録音の同意を得るのが望ましいです。

お役立ち資料

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