固定電話の通話録音方法を解説!
機器やシステム選びのコツも
UPDATE :
固定電話の通話録音は、顧客対応の品質向上やトラブル防止に役立つ手段です。
本記事では、通話録音のメリットから具体的な方法、さらには録音機器やシステムを選定する際のポイントまで、実務に役立つ情報をわかりやすく解説します。自社に最適な通話録音の仕組みを見つけるための参考情報として、ご活用ください。
目次
1. 固定電話で通話録音するメリット
固定電話の通話録音は、顧客対応の品質向上やリスク管理において重要な役割を果たします。例えば、大規模コールセンターでは電話応対品質の改善、中小企業においては限られた人員での高品質なカスタマーサポートの実現など、各企業がそれぞれの目的で通話録音を活用しています。
ここでは、固定電話で通話を録音する具体的なメリットをご紹介します。
クレーム対応の質が向上できる
顧客からのクレームや要望を正確に記録することで、対応の抜け漏れを防ぐことができます。また、録音データを分析することで、クレームの傾向や原因を特定し、再発防止策の立案に活用することも可能です。さらに、過去の成功・失敗事例を蓄積することで、効果的なクレーム対応をナレッジ化することにもつながります。
「言った・言わない」のトラブルを防止できる
商談や契約内容の確認、重要な取り決めなど、後々のトラブルにつながりやすい会話を録音することで、両者の認識の食い違いを防ぐことができます。これにより無用なトラブルを回避し、ビジネスリスクを抑えることが可能になります。
社員教育・研修に活用できる
実際の通話内容を教材として活用することで、より実践的な研修を実施できます。特に新人教育では、ベテラン社員の対応例を学ぶことで、早期のスキルアップが期待できます。
カスタマーサポートの品質改善につながる
録音データを活用することで、応対品質の評価や改善ポイントの特定が容易になります。定期的な電話対応の振り返りを行い、一定水準以上のサービス品質を維持することにより、顧客満足度の向上につながります。
業務の効率化が実現できる
通話内容を録音することで、通話中にメモを取る必要性が減り、顧客との会話により集中できます。また、後から録音を確認できるため、報告書作成時に記憶やメモだけに頼らずに済み、正確な内容を効率的にまとめることができます。重要な情報を聞き逃すリスクも軽減され、後続の業務もスムーズに進行します。
なお、スマホで仕事の通話を録音するメリットや方法については、以下の記事で解説しています。詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
2. 固定電話の通話を録音する方法
固定電話の通話を録音する主な方法は、次の3つです。
・固定電話の録音機能を利用する
・通話録音機器を後付けで設置する
・通話録音機能のあるシステムを利用する
以下で、それぞれの録音方法の特徴について説明します。
固定電話の録音機能を利用する
多くのビジネスフォンには、標準で通話録音機能が搭載されています。この機能を利用すれば、追加の機器導入なしで録音を開始できます。録音データは本体やSDカードに保存され、電話機によってはメールなどで録音データを送ることも可能です。特に通話量が少ない小規模オフィスや、シンプルな運用を望む企業に適しています。
通話録音機器を後付けで設置する
既存の固定電話に専用の録音機器を接続することで、録音機能を追加することができます。機器の種類は、「受話器に接続するタイプ」から「電話回線に直接接続するタイプ」までさまざまです。導入コストを抑えながら必要な機能だけを追加できる点が特徴で、録音データの保存容量や音質も選択できます。
通話録音機能のあるシステムを利用する
クラウドPBXやIVRなどのシステムを導入することで、より高度な録音機能を利用できます。これらのシステムでは録音データをPCで管理でき、遠隔地からのアクセスや複数拠点での共有が可能です。また、後付けの通話録音機器のように物理的なツールを新たに購入・設置する必要がありません。また、「AIによる通話内容の文字起こし」といった付加価値の高い機能も利用できます。
なお、電話業務の効率化を同時に目指すならIVR(自動音声応答システム)の活用がおすすめです。詳しくは本記事の下部でご紹介していますが、IVRを導入することで電話の一次対応・転送が自動化されるため、従来人が行っていた電話対応業務の負担を大幅に軽減することができます。
3. 自社に合った録音機器・システム選びのポイント
通話録音の機器やシステムには多くの選択肢が存在します。効果的に活用するためには、自社の規模や業務内容、予算に合った選択をすることが重要です。以下では、選定時に確認すべき重要なポイントについて解説します。
録音の目的・用途を明確にする
通話録音機器・システムを導入する場合は、あらかじめ「なぜ行うのか」「何に使用するのか」を明らかにしておくことが重要です。例えば、以下のような目的が挙げられます。
・電話対応の品質を評価・改善するため
・電話でのトラブルを防止するため
・電話対応スキル向上の教育に活用するため
・情報共有の手間を削減するため
目的を明確化することで、機器やシステムに必要な機能を洗い出すことができます。例えば、品質管理が目的であれば録音だけでなく「通話内容の評価に役立つ機能の有無」が重要になり、情報共有が目的であれば「通知機能の有無」が重要になるでしょう。目的を明確にすることで、不要な機能にコストをかけることを避けられます。
導入・運用コストを試算する
初期費用だけでなく、月々の利用料やメンテナンス費用、データ保存にかかる費用なども含めて総合的に検討しましょう。クラウドサービスの場合は通話量に応じて料金が変動することがあるため、実際の使用量に基づいて試算することが重要です。もちろん単純なコストだけで比較せず、費用対効果が最も高い選択をすることが大切です。それを判断するためには、機器やシステムが「従業員にとって使いやすいか」という操作性も確認すべきポイントになります。
既存の電話システムとの互換性を確認する
現在使用している電話システムやビジネスフォンとの互換性を確認し、追加で必要な機器や設定変更の有無を把握します。場合によっては、電話システム自体の更新が必要になることもあるため、事前の確認が重要です。
拡張性や将来的なニーズを考慮する
将来的な変化に対応できる機器またはシステムを選択することも重要です。業務拡大や新規拠点の開設といった大きな変化がなくとも、録音機能に新たなニーズを見出す可能性は十分にありえます。例えば、「録音データを聞き返すのに時間がかかるから、文字起こし機能が必要になった」といった具合です。通話録音機器やシステムを選定する際は、今後のニーズを見据えた機能の有無も重要な検討ポイントとなります。
4. 通話録音だけでなく、電話業務の効率化を図るならIVRがおすすめ
IVR(自動音声応答システム)は、会社にかかってきた電話の一次対応・転送を自動化するツールです。システムが自動音声ガイダンスを案内し、顧客にプッシュボタン操作を行ってもらうことで用件を特定。それによって問い合わせへの自動回答や担当部署・担当者への自動転送を行うのが基本的な仕組みです。
メディアリンクが提供する「DXでんわ」にはそうしたIVRの基本機能のほか、通話を録音する機能と、それをAIがテキスト化する機能も標準で備わっています。
そのため、例えば「顧客に用件を吹き込んでもらい、録音・テキストデータを確認してから折り返す運用にする」といったことも可能。中小企業で散見される「人手が限られており、すべての電話に対応できない状況」の改善において、絶大な効果を発揮します。
「DXでんわ」は、従業員の方が本来の業務に集中できる環境づくりに貢献するツールです。製品の詳細は以下のページで紹介していますので、詳細を知りたい方は、ぜひご覧ください。