電話代行サービスの転送とは?
仕組みと料金、その他の転送方法まで解説
UPDATE :
電話対応の負担を減らしたい企業にとって、電話代行サービスは有効な選択肢の一つです。特に転送機能を活用することで、重要な電話を逃すことなく業務効率を上げることができます。
この記事では、電話代行サービスにおける転送の仕組みや料金、ビジネスフォンなど代替となる転送方法まで、分かりやすく解説します。
目次
1. 電話代行サービスの転送方法と特徴
「電話に出られない」「電話対応に時間を取られすぎる」といった課題を抱える企業にとって、電話代行サービスは効果的な解決策となります。「秘書代行サービス」と言われることもありますが、特に電話の転送機能を活用することで重要な連絡を逃すことなく、業務効率を向上させることができます。ここでは代行サービスにおける転送の基本的な仕組みと特徴を見ていきましょう。
オペレーターが転送してくれる
電話代行サービスの大きな特徴は、専門のオペレーターが状況に応じて適切な転送対応を行ってくれることです。サービスによって内容は異なりますが、たとえば取引先からの重要な連絡は携帯電話に転送し、一般的な問い合わせは折り返し対応とするなど、柔軟な対応も可能です。緊急性の高い案件については、あらかじめ定めた優先順位に従って、確実に担当者へ取り次ぐことができます。
大きく2つの転送方法がある
電話代行サービスの主な転送方式には以下の2つがあり、それぞれに特徴があります。
通常の転送の仕組みと特徴
一般的なのが、既存の会社の電話番号にかかってきた電話を電話代行会社に転送し、オペレーターが対応する方式です。この方法では、お客様は普段通りの電話番号にかけるだけで済むため、違和感なくサービスを利用できます。
逆転送(電話番号貸出サービス)の仕組みと特徴
もう一つは、電話代行会社から専用の電話番号を借り受け、その番号で受付を行う方式です。地域番号の異なる電話番号を使用できるため、営業所の設置などビジネス拡大のアピールにつなげる効果も期待できます。
2. 電話代行サービスの費用
電話代行サービスを導入する際、最も気になるのが費用の問題です。サービス提供会社のプランや利用状況によって料金体系は異なりますが、基本的な費用の構造を理解しておくことで、予算に応じたプランを選択することができます。
料金の基本構造
一般的に、電話代行サービスの費用は大きく以下の4つで構成されています。
・初期費用
・月額費用
・従量課金
・オプション費用
初期費用には契約金やオペレーター研修費用が含まれます。月額費用は、たとえば「月額10,000円、50コールまで」のようにコール数に応じた基本料金が設定されており、そこから超過した受付件数については従量課金となるのが一般的です。
また、オプションについては各社さまざまですが、例えば、時間外(18時以降や土日祝日)の受付や、時間外アナウンスの設定といったサービスが対象となります。このほか、サービスによっては「電話の受付(=一次対応)」のみが基本内容となっており、「転送」がオプションで提供されているケースもあります。
なお、逆転送を行う場合は、以上の4点に電話番号の貸出の料金(月額数千円程度)が追加されるイメージです。
転送通話料についての注意点
どのような方法・サービスを利用して転送を行うか、それを検討する際に見落としがちなのが「転送通話料」です。これは、転送元から転送先への通話に発生する料金で、受信者側が負担するものとなります。1件あたりの通話料は少なくても、件数が増えればそれだけコストとしてのインパクトは大きくなるため注意が必要です。
また、営業電話や間違い電話、迷惑電話であっても、転送通話料は発生します。電話代行サービスを選ぶ際はこのような望まない通話による転送コストも念頭に置き、電話代行会社による事前のスクリーニングの有無や、そこにかかる費用なども確認するとよいでしょう。
3. 電話代行以外の転送方法と特徴
電話代行サービスの利用は一つの選択肢ですが、ビジネスの規模や予算、求める機能によっては、他の転送方法も検討する価値があります。それぞれの方法について、特徴とメリットを見ていきましょう。
ビジネスフォンの転送機能を利用する
多くのビジネスフォンには、標準で転送機能が搭載されています。既存の設備を活用できるため、追加の費用や機器なしで転送設定が可能です。例えば、不在時の自動転送や、特定の時間帯のみの転送など、基本的な設定は簡単に行えます。ただし、転送先の登録数に制限があることや、設定変更に手間がかかるといった課題もあります。
電話会社の電話転送サービスを利用する
NTTの「ボイスワープ」のような電話会社が提供する転送サービスを利用するのも一般的な方法です。月額数百円程度で利用でき、ビジネスフォンと比べて柔軟な転送設定が可能です。一方で、複数の転送先を設定できるものの、転送先として指定できるのは1番号のみである(同時に複数の転送先を呼び出せない)ため、転送時は特定の従業員に負担が集中する可能性があります。
以下の記事では固定電話からスマートフォンに転送する方法を解説していますので、詳しく知りたい方はあわせてご覧ください。
クラウドPBXを利用する
クラウドPBXは、インターネット経由で利用できる電話システムです。場所を問わず転送設定の変更が可能で、チーム間での連携もスムーズ。さらに、転送費用も無料です。また、通話履歴の管理や通話録音など付加価値の高い機能も利用できます。一方で、費用は比較的高額となり、インターネット環境の品質に依存するという特徴があります。
IVR(自動音声応答システム)を利用する
IVRは、電話をかけてきた相手が音声ガイダンスに従って番号を押すことで、適切な部署や担当者に自動で転送されるシステムです。24時間対応が可能で、人件費の削減にもつながります。オペレーターを介さないため、シンプルな用件であれば効率的に処理できます。複雑な問い合わせには有人で対応する必要がありますが、用件の特定から転送までを無人化できる点は大きなメリットです。
4. 電話の転送に高度なやり取りが必要なければ、IVRがおすすめ
一般的に、電話代行サービスを利用する最も大きなメリットとして挙げられるのは、プロのオペレーターが臨機応変に対応してくれる点です。
一方で、そうした高度なコミュニケーションの代行には追加費用がかかったり、プランの基本内容が「簡単な用件伺い」まででオプション利用でしか転送ができなかったりするケースも少なくありません。また、有人対応である以上は対応数や時間の制約が存在することも事実です。
そのため、電話代行サービスを利用して転送業務の効率化を目指す場合は、自社が依頼したい範囲と、その実現可否、さらにその実現にかかるコストを明らかにしたうえで、複数のサービスを比較することをおすすめします。
なお、電話相手との複雑なコミュニケーションが必要なく、日々かかってくる電話の一次対応と転送を自動化したい場合はIVR(自動音声応答システム)がおすすめです。メディアリンクが提供する「DXでんわ」は24時間365日の電話受付が可能なことはもちろん、音声メッセージを録音・テキスト化する機能や、関係者への通知機能なども標準搭載されています。時間帯で転送の切替を自動化できるため、手動で行う手間もありません。
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