自動電話転送の方法:
固定電話&スマホの設定方法とおすすめサービスを紹介
UPDATE :
「在宅勤務なのに会社の電話に出られない」「担当者が外出中で電話に出られない」といった悩みを抱えている方は少なくないでしょう。その課題の解決策のひとつに挙げられるのが、場所を問わない効率的な電話対応を可能にする「自動電話転送」の活用です。
本記事では、自動電話転送の仕組みやメリット、設定方法について解説しつつ、おすすめのサービスもご紹介します。
目次
1. 電話転送には「手動」と「自動」がある
ビジネスの電話対応で「着信があったのに対応できなかった」という経験をお持ちの方は少なくないでしょう。このような機会損失を防ぐのに役立つのが自動電話転送です。ここでは、電話転送の基本的な仕組みと種類について解説します。
手動転送(応答後転送)
電話を受けた後に手動で転送する「応答後転送」は、最も基本的な転送方法です。例えば、お客様からの問い合わせ電話を受けた後、担当者の内線や携帯電話に転送するといった使い方が一般的です。人が対応するため柔軟に転送先を判断できる一方、この方法では必ず誰かが電話に出て取り次ぐ必要があります。
自動転送
自動転送は、着信時に事前設定した条件に従って自動的に転送される機能です。電話応対の人手を省き、効率的な電話対応の実現に役立ちます。自動転送には「無条件転送」「無応答転送」「話中転送」などの種類があります。
無条件転送
無条件転送は、着信があった時点で即座に指定した電話番号に転送される方式です。例えば、「オフィスの固定電話にかかってきた電話をすべて営業担当者の携帯電話に転送する」といった使い方ができます。24時間365日の対応が必要な業種や、常に特定の担当者が対応する必要がある場合に適しています。
無応答転送
設定した呼び出し時間(例:20秒)を超えても電話に出られない場合に、自動的に転送される方式です。オフィスにいるスタッフが対応できない場合のバックアップとして機能します。
話中転送
通話中で電話に出られない場合に、別の電話番号に自動転送される方式です。電話商談や電話会議を行っている間も、他の重要な電話を逃すことなく対応することができます。
2. 電話転送を自動化するメリット
自動電話転送は、中小企業のビジネスシーンで大きな効果を発揮します。特に人手不足に悩む企業や、リモートワークを導入している企業にとって、業務効率化の強い味方となります。以下では、電話転送を自動化する具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。
場所を問わず電話対応ができる
自動電話転送を活用すると、オフィスの固定電話にかかってきた電話を担当者のスマートフォンや携帯電話に転送できます。これにより、在宅勤務やテレワーク中でも、通常のオフィスと変わらない電話対応が可能になります。転送先の電話番号を複数設定できる機能やサービスを利用すれば、チームメンバー間での柔軟な対応も実現できます。
営業担当者の連絡取りこぼしを防げる
商談中や移動中の営業担当者は、すぐに電話に出られないことが少なくありません。自動電話転送を設定しておけば、担当者不在時でも同じ部署の他のメンバーが対応できるため、重要なビジネスチャンスを逃すリスクが大幅に減少します。
夜間や休日の電話対応を効率化できる
営業時間外の電話対応は、多くの企業にとって頭の痛い問題です。自動電話転送を利用すれば、時間帯に応じて転送先を切り替えることが可能です。例えば、夜間は当番制の担当者の携帯電話に転送したり、休日は緊急対応用の電話番号に転送したりできます。
顧客満足度の向上が期待できる
「電話がつながらない」「折り返しが遅い」といった事態は、顧客満足度を大きく下げる要因となります。自動電話転送を導入することで、応答率が向上し、迅速な対応が可能になります。結果として、顧客との良好な関係構築に貢献し、ビジネスチャンスの拡大にもつながります。
なお、詳しくは本記事の下部でもご紹介しますが、IVR(自動音声応答システム)を導入することで電話受付専任の担当者を置く必要がなくなるため、人件費の削減も期待できます。
3. 固定電話からスマホに自動転送する方法
固定電話からスマートフォンへの自動転送は、リモートワークやフレックスタイム制を導入している企業にとって必須の機能といえます。設定方法はいくつかありますが、ここでは主な3つの方法をご紹介します。
固定電話機の転送機能を利用する
ビジネスフォンや固定電話機に搭載されている転送機能を使う方法です。固定電話機の中には、基本的な転送設定機能が備わっているものもあります。初期費用が不要で、すぐに利用を開始できるメリットがありますが、高度な転送設定には対応していない場合が多いため、用途に応じて検討が必要です。
電話会社の転送サービスを利用する
NTTの「ボイスワープ」をはじめとする電話会社の転送サービスは、信頼性が高く、安定した転送機能を利用できます。月額料金は必要になりますが、確実な転送と充実したサポートを受けられるため、多くの企業で採用されています。
クラウドPBXを利用する
最新のビジネスニーズに対応した選択肢として、クラウドPBXがあります。インターネット経由で電話システムを利用できるため、場所を問わない柔軟な運用が可能です。また、細かい転送設定や通話履歴の管理など、より高度な機能を活用できます。
固定電話からスマホに自動転送する方法は、以下の記事でより詳しく解説しています。ご興味のある方は、ぜひそちらもご覧ください。
4. スマホから他の電話に自動転送する方法
ビジネスで使用するスマートフォンの着信を他の電話番号に転送することで、より柔軟な電話対応が可能になります。ここでは、スマートフォンからの転送設定について、主な2つの方法をご紹介します。
スマホの既存機能を利用する
iPhoneやAndroidには、標準で電話転送機能が搭載されています。iPhoneの場合は「自動電話転送」、Androidの場合は「転送電話サービス」という名称で提供されています。基本的な転送設定であれば、追加料金なしで利用できる手軽さが魅力です。ただし、細かい条件設定や複数の転送先の管理には向いていないため、用途に応じて検討が必要です。
通信キャリアの電話転送サービスを利用する
より高度な転送設定が必要な場合は、各通信キャリアが提供する転送サービスを利用する方法もあります。ドコモの「転送でんわサービス」、auの「着信転送サービス」、ソフトバンクの「転送電話サービス」など、各キャリアで同様のサービスが提供されています。月額料金が必要になる場合もありますが、ビジネス利用に適した複数の機能が利用できます。
なお、スマホから他の電話に自動で転送する方法については、以下の記事でも解説しています。詳細な設定方法や料金面について詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
5. 電話の転送を自動化するなら「IVR」がおすすめ
電話転送の自動化をより効率的に行いたい企業には、「IVR(自動音声応答システム)」の導入がおすすめです。単純な転送だけでなく、音声ガイダンスによる振り分けや時間外対応など、ビジネスの電話対応を総合的に改善できる解決策として注目されています。
IVRとは何か?
IVRは、電話をかけてきた相手に音声ガイダンスを流し、プッシュボタン操作によって用件を選択してもらうシステムです。「お問い合わせの内容によって1から3の番号を押してください」といった音声が流れ、電話相手にメニューを選択してもらうことで、用件に応じた部署・担当者に自動で電話が転送される仕組みです。
▼IVRによる自動転送の仕組み
1. 音声ガイダンスで選択肢を案内
2. 相手の入力(プッシュボタン操作や)を認識
3. 設定されたルールに従って適切な転送先に接続
例えば、「営業に関するお問い合わせは1を、サポートに関するお問い合わせは2を」といった音声ガイダンスを流し、電話相手にメニューを選択してもらうことで、用件に応じた担当者や部署に電話が自動で転送されます。
IVR導入のメリット
IVRを導入することで、以下のようなメリットが得られます。
・電話対応の効率化と人件費削減ができる
・24時間365日の自動応答が可能になる
・顧客を適切な担当者に素早く案内できる
・営業時間外の案内や緊急時の対応が自動化できる
・通話履歴やデータの分析が可能になる
また、時間帯によって細かな条件設定を行うことも可能です。例えば、「営業時間内は特定の部署に電話を転送し、営業時間外は受付終了の旨と翌営業時間を自動音声で案内する」といった運用ができます。もちろん、この切替も自動化できるので、手動による設定変更の手間がかかりません。
IVRを導入するなら「DXでんわ」がおすすめ
メディアリンクが提供する「DXでんわ」は、企業の電話業務を効率化するためのIVRです。電話の一次対応・転送の自動化といった基本機能に加え、以下の機能もオールインワンで搭載しています。
・通話内容を自動で録音・テキスト化する機能
・音声だけでは伝わらない情報をSMSで送信できる機能
・テキストを入力するだけで自動音声を作成できる機能
・着信があると関係者に自動で通知する機能
・着信履歴・内容をリアルタイムで閲覧できる機能
また、IVRは企業の固定電話に導入するケースが多いですが、例えば「店舗のスマホにIVRを導入し、営業時間外は本社に転送する」といった活用の仕方も「DXでんわ」では可能です。
電話の転送業務だけでなく、会社における電話対応業務全体の効率化を目指す場合は、ぜひ「DXでんわ」をご検討ください。