フリーダイヤルは転送できる!
携帯・スマホで受信する2つの方法
UPDATE :
フリーダイヤルへの着信をスマートフォンや携帯電話で受けられることをご存知でしょうか。実現する方法は、大きく「キャリアが提供する電話転送サービスの利用」もしくは「クラウドPBXの導入」の2つです。
本記事では、それぞれの方法の特徴について分かりやすく解説していきます。
目次
1. フリーダイヤルは転送できる?
フリーダイヤルへの着信は、携帯電話やスマートフォンに転送することが可能です。具体的にどのような仕組みで、どのような方法があるのか見ていきましょう。
そもそもフリーダイヤルとは
フリーダイヤルは、正式には「着信課金電話番号」と呼ばれるサービスです。0120や0800から始まる番号で、かける側の通話料金は無料になります。企業にとっては顧客からの問い合わせのハードルを下げ、より多くの接触機会を得られるメリットがあります。
フリーダイヤルはいくつかの方法で転送できる
受けた電話を別の番号に転送する方法は、大きく2つ存在します。1つはNTTなどの通信キャリアが提供する電話転送サービスを利用する方法。もう1つは、インターネットを利用して通話を行うクラウドPBXを活用する方法です。
どちらの方法も、フリーダイヤルへの着信を携帯電話やスマートフォンで受けられるようになります。それぞれの具体的な特徴については、次のセクションで詳しく解説していきます。
2. フリーダイヤルを転送する2つの方法
フリーダイヤルの転送方法について、具体的な特徴を説明していきます。状況に応じて最適な方法を選択しましょう。
電話転送サービスを利用する
NTTの「ボイスワープ」を代表とする電話転送サービスは、多くの企業が採用している一般的な転送方法です。固定電話回線を契約している通信会社が提供するサービスで、ボイスワープの場合は月額880円の基本料金で利用できます。
フリーダイヤル番号への着信も携帯電話やスマートフォンに転送できるため、外出先でも顧客からの電話に対応が可能です。
ただし、利用には工事が必要になる場合があるほか、転送先として指定できる電話番号は1つに限られます。
なお、ボイスワープから携帯電話・スマートフォンなど別の電話へ転送する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
クラウドPBXを導入する
クラウドPBXは、インターネット回線を利用した電話システムです。電話転送サービスと比べて、より柔軟な運用が可能になります。
このシステムを導入することで、フリーダイヤルの着信をどこでも受けられるようになります。また、インターネット経由での通話となるため、通常の電話回線を使用する場合と比べて通話料金を抑えられる点もメリットです。
物理的な工事は不要で、複数の転送先を設定できるなど運用面での自由度が高いことも特徴です。
なお、以下の記事ではクラウドPBXも含め、スマホを内線化する方法について解説しています。詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
3. 電話転送サービスの欠点
電話転送サービスにはいくつかの制限があります。フリーダイヤルの転送方法を検討する際は、以下のような欠点もあらかじめ押さえておきましょう。
フリーダイヤルで発信できない
電話転送サービスを利用した場合、着信を受けることはできますが、フリーダイヤル番号を発信者番号として表示することはできません。つまり、折り返しの電話をかける際は、固定電話や携帯電話の番号が相手に表示されることになります。
これは、顧客対応において重要な課題となる可能性があります。特に、フリーダイヤルでの着信を会社の信用度として重視している顧客との関係において、異なる番号からの発信は印象を損ねる要因となりかねません。
通話料が二重で発生する
フリーダイヤルへの着信を転送する場合、通話料金が二重で発生する仕組みになっています。まず、発信者からフリーダイヤルまでの通話料を企業が負担し、さらに転送先までの通話料も企業側で支払う必要があります。
長時間の通話や頻繁な着信がある場合、この二重の通話料は大きな負担となることがあります。特に、営業担当者の携帯電話に転送するケースでは、携帯電話への通話料金が加算されるため、コスト管理の面で注意が必要です。
転送先は1件しか指定できない
電話転送サービスでは、転送先として指定できる電話番号が1件に限られます。これは、複数の担当者で顧客対応を分担したい場合や、時間帯によって転送先を変更したい場合などに大きな制限となります。
例えば、「営業担当者が不在で別の担当者に転送したい場合」や「休日や夜間の対応として別の電話番号に転送したい場合」は、その都度転送設定を変更する必要があります。
4. フリーダイヤルの転送にクラウドPBXが適している理由
先ほど説明した電話転送サービスの欠点を踏まえると、フリーダイヤルの転送にはクラウドPBXがより適していると言えます。その主な理由について、具体的に見ていきましょう。
フリーダイヤルで発信できる
クラウドPBXでは、受けた電話への折り返し時にフリーダイヤル番号を発信者番号として表示できます。これにより、顧客からの信頼感を維持したまま、スマートフォンや携帯電話から発信することが可能です。
顧客にとっても、いつも同じフリーダイヤル番号で企業とやり取りができるため、安心感のある対応が実現できます。
転送通話料が発生しない
クラウドPBXはインターネット回線を利用するため、通話料金の二重発生を避けることができます。フリーダイヤルまでの通話料は発生しますが、その後の転送区間はインターネット経由となるため、追加の通話料が発生しないということです。
これにより、長時間の通話や頻繁な着信があっても、コストを抑えた運用が可能になります。特に、フリーダイヤルへの着信を複数の従業員の携帯電話やスマートフォンに転送したうえで顧客対応を行う場合は、大きなコストメリットが期待できます。
複数の転送先を指定できる
クラウドPBXの大きな特徴として、複数の転送先を柔軟に設定できる点が挙げられます。例えば、営業担当者全員のスマートフォンに同時に着信を通知したり、時間帯によって転送先を自動的に切り替えたりすることが可能です。
この機能により、顧客からの電話に対してより確実な応答体制を構築できます。担当者の不在時や休日対応などもシステム設定で管理できるため、運用の手間を削減することができます。
5. フリーダイヤルの転送ならIVRも選択肢のひとつ
フリーダイヤルの転送方法として、これまで電話転送サービスとクラウドPBXについて説明してきました。ここでは、さらなる選択肢としてIVR(自動音声応答システム)についてご紹介します。
IVR(自動音声応答システム)の概要
IVRは、電話をかけてきた相手に自動音声で案内を行い、プッシュボタン操作に応じて適切な転送先に接続するシステムです。例えば「お問い合わせの内容によって1から5の番号を押してください」といった音声ガイダンスを流し、選択結果に基づいて担当部署や担当者に転送する仕組みです。
IVRはクラウドPBXの機能のひとつに含まれることも多く、フリーダイヤルと組み合わせることで、より効率的な電話対応が可能になります。
なお、IVRサービスを単体で導入することも可能です。その場合はフリーダイヤルの番号から発信することはできませんが、携帯電話やスマートフォンなど別の電話で受信することはできます。
以下の記事では複数のIVRサービスを紹介しつつ、それぞれの特徴や料金の比較を行っています。詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
転送機能との組み合わせ方
IVRを活用する場合、まずフリーダイヤルへの着信を自動音声で受け付け、その後で適切な転送先に接続するという流れになります。例えば、「新規のお問い合わせは1、ご契約後のサポートは2」といった案内を流し、選択結果に応じて営業担当やサポート担当のスマートフォンに転送するといった使い方ができます。
このような仕組みにより、問い合わせ内容に応じた適切な担当者への転送が可能になります。また、休日や夜間は別メニューを用意するなど、時間帯による運用の切り替えも柔軟に行えます。
IVR「DXでんわ」のご紹介
メディアリンクが提供する「DXでんわ」はオフィス向けのIVRサービスです。電話の一次対応・転送を自動化できるため、電話対応業務の大幅な効率化が図れます。もちろん、転送先として携帯電話やスマートフォンを指定することも可能です。
「DXでんわ」は初期費用0円で導入できるほか、無料トライアルもご用意していますので、まずお試しで利用してから本格導入を検討することができます。
「フリーダイヤルへの着信が多く電話対応が追いつかない」「電話の取りこぼしが多く機会損失が発生している」といった場合は、ぜひ「DXでんわ」も選択肢としてご検討ください。