電話転送時の通話料金は誰の負担?
通信キャリアのサービス費用も解説
UPDATE :
固定電話にかかってきた電話を携帯電話などに転送する際、通話料金の負担者は通話区間によって異なります。
本記事では、電話転送時の料金負担の仕組みと、主要通信キャリアが提供する電話転送サービスの料金体系、そして利用時の注意点について解説します。
目次
1. 電話転送時の通話料金を負担するのは「転送元」
会社の固定電話にかかってきた電話を転送する際の通話料金は、通話区間によって負担者が異なります。ここでは、料金負担の基本的な仕組みについて見ていきましょう。
発信者から転送元までの通話料金について
電話転送が行われる場合、最初の通話区間である「発信者から転送元まで」の通話料金は、通常の電話と同じく発信者が負担します。例えば、取引先から会社の固定電話に電話がかかってきた場合、その通話料金は取引先が支払うことになります。
転送元から転送先までの通話料金について
「転送元から転送先まで」の通話料金は、転送元となる電話番号の契約者が負担することになります(これを「転送通話料」と呼ぶこともあります)。つまり、会社の固定電話で転送する場合、会社が転送通話料を支払うことになります。
なお、転送通話料は転送元と転送先の組み合わせ(固定電話から携帯電話への転送、固定電話から固定電話への転送など)によって異なります。具体的な料金については次章で解説します。
具体的な転送通話料の負担例
実際の運用例として、取引先から会社の固定電話に電話があり、その電話を営業担当者の携帯電話に転送するケースを考えてみます。この場合の通話料金負担は、以下のようになります。
・取引先から会社の固定電話まで:取引先が負担
・会社の固定電話から担当者の携帯電話まで:会社が負担
このように、電話転送時の料金負担は区間によって分かれています。もちろん、通話料金は転送回数や通話時間によって変動します。
2. 【キャリア別】電話転送サービスの利用料金・転送通話料は?
会社の固定電話から別の電話に転送する代表的な方法として、通信キャリアが提供する「電話転送サービス」の利用が挙げられます。電話転送サービスの利用には、主に「月額利用料」と実際の使用に応じた「転送通話料」が発生します。ここでは、主要な通信キャリアの料金体系について解説します。
NTT東日本・西日本「ボイスワープ」
「ボイスワープ」は、NTT東西が提供する電話転送サービスです。料金体系は以下のとおりです。
・サービス利用料(月額):550円
・転送通話料:
固定電話への転送:8.8円/3分
携帯電話への転送:17.6円/1分
※サービス利用料は、NTT「ひかり電話」のオプションサービスとして「ボイスワープ」を利用した場合の料金です。加入電話のボイスワープを事務用で利用する場合の料金は月額880円となります。
なお、ボイスワープについては以下の記事でより詳しく解説しています。料金だけでなく設定方法なども含めて知りたい方は、あわせてご覧ください。
auひかり「着信転送」
「着信転送」はauひかりが提供する電話転送サービスです。「無条件転送」「スケジュール転送」「話中転送」の各機能を利用できます。料金体系は以下のとおりです。
・サービス利用料(月額):550円
・転送通話料
固定電話への転送:8.8円/3分
携帯電話への転送:17.6円/1分
auの携帯電話への転送:17.05円/1分
ソフトバンク「多機能転送」
「多機能転送」は、ソフトバンクの「おとく光電話」の付加サービスとして提供されている電話転送サービスです。料金体系は以下のとおりです。
・サービス利用料(月額):550円
・転送通話料
固定電話への転送:8.69円/3分
携帯電話への転送:17.6円/1分
ソフトバンクの携帯電話への転送:17.05円/1分
※転送通話料は、「おとく光電話」の「通話料金プラン2」で示されている通話料金(税抜)に消費税率10%を加算した数値を用いています。
※ソフトバンクの電話転送サービスとしては、上記のほか「おとくライン」の付加サービスとして提供されている「多機能転送サービス」があります(月額利用料は880円)。
3. 電話転送サービスを利用する際の注意点
通信キャリアの電話転送サービスは便利な機能ですが、利用にあたっては注意すべき制約事項もあります。主な注意点について解説します。
転送先として指定できる番号は1件のみ
電話転送サービスでは、一般的に転送先として指定できる電話番号は1件に限られています。そのため、以下のような運用上の制約が発生します。
・複数の担当者で転送を受けることができない
・転送先の担当者が不在の場合、別の担当者への転送ができない
※ソフトバンクの「おとく光電話」を利用している場合、付加サービスの「一括転送」を利用することで複数の転送先を指定することができます。
転送のオン/オフを自動で切り替えられないサービスもある
一般的に、キャリアが提供する電話転送サービスを利用する場合、転送設定のオン/オフは手動で切り替える必要があります。これは以下のような課題を招く原因となり、業務効率や顧客満足度の低下につながるおそれがあります。
・営業時間外に転送設定を解除し忘れ、不要な転送が発生する
・休憩時間中の転送先変更が必要な場合も手動での操作が必要になる
・担当者の不在時に転送設定を忘れ、重要な着信に対応できない
※auひかりの「着信転送」には「スケジュール転送」機能があるため、あらかじめ設定した条件(月日、曜日、時間)内でのみ、携帯電話など設定した電話番号に転送することができます。
※ソフトバンクの「おとく光電話」を利用している場合、付加サービスの「スケジューリング転送」を利用することで、あらかじめ設定したタイムテーブルに沿った転送が可能になります。
4. 柔軟な電話転送を行える「DXでんわ」のご紹介
今回は電話を転送するときの料金負担の仕組みと、主要な通信キャリアが提供する電話転送サービスの費用について解説しました。プランによって料金が異なる場合もあるため、本格的に利用を検討する場合は各事業者に問い合わせたうえで比較しましょう。
なお、固定電話から転送を行えるサービスは、キャリアの電話転送サービスだけではありません。例えば、メディアリンクが提供するIVRサービス「DXでんわ」もそのひとつです。
「DXでんわ」は、電話の一次対応や転送を自動化する自動音声応答サービスです。一部の電話転送サービスとは異なり、追加料金をかけずに以下の柔軟な転送設定を実現できます。
・音声ガイダンスで用件を特定し、適切な部署・担当者に自動転送する
・時間帯によって転送のオン/オフや、転送先を自動で切り替えられる
例えば、「用件Aについては営業時間外のみ◯◯に転送する」「用件Bについては営業時間を問わず△△に転送する」など、柔軟な設定が可能になります。
「DXでんわ」にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ以下より製品の詳細をご確認ください。