通話録音をクラウド化するメリットとは?
選定ポイントとおすすめシステムも紹介
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通話録音システムを導入する企業は増えており、現在は特に「クラウド型」が主流になりつつあります。
一方で、「従来のシステムと何が違うのか」「どのようなメリットがあるのか」「自社に適しているのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、クラウド型通話録音システムの4つのメリットから選定ポイント、おすすめサービスまで詳しく解説します。

1. 「クラウド型」の通話録音システムを導入するメリット
通話録音を実現する方法はさまざまですが、中でもクラウド型の通話録音システムは物理的な録音装置やオンプレミス型システムにはない独自のメリットを持っています。まずはクラウド型だからこそ実現できる4つの主要なメリットについて解説します。
- 導入コストを抑えられる
- 複数拠点の通話を録音できる
- 端末を問わずに通話を録音できる
- どこからでも音声データを確認できる
導入コストを抑えられる
クラウド型通話録音システムはサーバー機器の購入や設置工事が不要なため、導入コストを大幅に抑えることが可能です。導入までの期間も短く済み、最短で即日利用できるサービスもあります。
オンプレ型はサーバ購入費や配線工事費、開発費など高額な初期費用がかかりますが、クラウド型はインターネット上でサービスが提供されるため、導入コストを抑えることが可能なのです。
複数拠点の通話を録音できる
クラウド型通話録音システムなら各拠点に個別のシステムを導入する必要がないため、複数拠点で通話録音環境の構築が可能です。
従来の通話録音システムでは拠点ごとのサーバーの設置や工事が必要でしたが、クラウド型ではこれらが不要です。そのため、コストやデータ管理の手間を減らし、効率よく通話録音環境を整えられます。
各拠点の通話録音データは一元管理されるため、管理者は全拠点の通話データを一箇所から確認できます。
端末を問わずに通話を録音できる
クラウド型通話録音システムは、固定電話・スマートフォン・PC など多様な端末での録音に対応できます。そのため、例えば営業担当者が外出先でスマートフォンを使用する場合や、テレワーク社員がPCから通話する場合など、すべての通話が自動的に録音されます。
従業員が働く場所・使用する端末を問わずに通話を録音できるため、現代の多様な働き方にもマッチした録音方法と言えるでしょう。
一方で、「基本的にスマホしか使わない」という方もおられると思います。以下の記事ではスマホで通話内容を録音する方法に絞って解説していますので、興味のある方はそちらもご覧ください。
どこからでも録音データを確認できる
クラウド型通話録音システムで録音されたデータはクラウド上で一元管理されるため、デバイスや時間、場所を選ばずに通話内容を確認できます。インターネット環境さえあれば、サーバーにアクセスしていつでもデータを確認可能です。
つまり、営業や出張などで社外にいても録音データを確認できるため、過去の通話履歴をその場で確認しつつ問い合わせ対応を行うといったことも可能になります。
さらに、録音ファイルをダウンロードしておけば、インターネット環境がない場所でも録音データを確認できます。
なお、固定電話で通話録音を行う「クラウド型通話録音システム以外の方法」を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
2. クラウド型通話録音システムの機能
クラウド型通話録音システムには、業務効率化に役立つ多彩な機能が搭載されています。ここでは代表的な4つの主要な機能について、それぞれの特徴と活用方法を詳しく解説します。
- 全通話録音
- 文字起こし・要約
- 検索
- ファイルダウンロード
全通話録音
クラウド型通話録音システムを活用することで、電話相手との通話内容を自動で録音し、音声データとして保存することが可能です。すべての通話を自動で録音するため、手動による録音と違って録音漏れがなくなるほか、聞き漏らしも防止できます。
また、通話終了後即座に音声データ化され、いつでも再生できます。多くのシステムには録音データの保存期間が設定されていますが、期間内であれば過去の通話をすぐに確認可能です。
留守番電話の録音にも対応しており、人が出られない場合や自動音声応答で用件を伺う場合でも、相手が吹き込んだ用件を録音できます。これにより、休日や営業時間外の重要な連絡も確実に記録として残せます。
文字起こし・要約
サービスによっては録音機能に加え、通話内容の全文をリアルタイムで文字に起こす機能や、それをAIが要約してくれる機能も搭載されています。
この機能を活用することで、電話対応中にメモを取ったり、通話終了後に会話内容をまとめる必要がなくなります。また、手作業の編集には主観が混ざったり、偏りが生じたりすることがありますが、話した内容がそのままテキスト化されるため、社内で情報を共有をする際の正確性が大きく向上します。
検索
クラウド型通話録音システムには、電話番号やキーワードなどで検索をかけ、特定の通話を遡って確認できる機能もあります。これにより、膨大な通話データの中から必要な情報を素早く見つけられます。
保存されたデータには通話開始時刻や相手の電話番号、さらにテキスト化された用件や通話内容など複数の情報が含まれるため、あらゆる条件で検索することが可能です。
ファイルダウンロード
録音・テキスト化されたデータは、音声ファイルやCSVファイルとしてダウンロードできます。この機能を活用すれば、システム上の保存期間を超えてデータを保管しておくことが可能です。
また、ダウンロードの権限を細かく制御できるサービスを導入することで、録音データの不正利用を防止することもできます。
3. クラウド型通話録音システムの選定ポイント
クラウド型の通話録音システムとして、さまざまなサービスが提供されています。ここでは自社に最適なシステムを選ぶための4つの選定ポイントについて、詳しく解説します。
- ポイント1:導入目的に合った機能を洗い出す
- ポイント2:保存容量と期間を確認する
- ポイント3:セキュリティ対策を確認する
- ポイント4:サポート体制を確認する
ポイント1:導入目的に合った機能を洗い出す
導入目的によって最適なシステムが異なるため、まずは現在の抱えている課題を洗い出し、自社に合った使い方ができるかどうか見極めましょう。
その後、通話録音システムに「自社に必要な機能」が備わっているかを確認します。例えば以下のように、自社の状況や想定する用途に対して機能を洗い出すイメージです。
▼例1:営業や出張などで社外に出る社員が多い場合
- スマートフォンやPCでも通話を録音できる機能
▼例2:録音だけでなくメモの作成や共有の手間を省きたい場合
- 通話内容が自動でテキスト化される機能
- 録音・テキストデータがチャットやメールで自動通知される機能
以上のように導入目的と活用したい機能を明確にして、それらに対応できるシステムを選ぶことが重要です。
ポイント2:保存容量と期間を確認する
クラウド型通話録音システムを検討する際は、録音データをいつまで・どれくらいの量保存しておけるかを把握しておくことが大切です。具体的な保存期間と容量については、サービスによって異なります。
▼保存期間の例
- 3カ月
- 6カ月
- 指定可能
▼保存容量の例
- 制限なし
- 50GBまで
- 指定可能
特に保存期間については、企業が独自に設定しているケースもあると思われますので、そうした場合は事前に確認することを忘れないようにしましょう。
また、過去に遡って録音データの確認が必要になったとき、「保存期間が過ぎていた」ということにならないよう、重要な音声ファイル(またはCSVファイル)はダウンロードしておき、自社サーバーに格納しておくとよいです。
ポイント3:セキュリティ対策を確認する
システムによって録音したデータはクラウド上に保存されるため、不正アクセスや情報漏えいのリスクが懸念されます。そのため、クラウド型通話録音システムや、それを提供するベンダーのセキュリティ対策を確認することが重要です。
確認すべき主要なセキュリティ対策としては、下記が挙げられます。
- 通信の暗号化
- IPアドレス制限
- アクセス権限管理
ベンダーの方針によって自社のセキュリティ体制が影響を受けることもあるので、導入前にセキュリティポリシーや対策内容を確認し、自社の要件を満たしているかを慎重に検討しましょう。
ポイント4:サポート体制を確認する
システム導入後のトラブル対応や疑問解決をスムーズに行えるよう、サービスを提供するベンダーのサポート体制を確認することも重要です。特に操作や設定に不安がある場合は、電話・メールに加えチャットなど複数のサポートチャネルがあり、丁寧でわかりやすい説明を受けられると安心です。
また、システムのアップデートや機能追加に関する情報提供がスムーズに行われるかも、長期的な運用を考える上で重要なポイントになります。
4. おすすめのクラウド型通話録音サービス
クラウド型通話録音システムを導入する際は、利用シーンに応じて最適なサービスを選ぶことが重要です。ここでは、コールセンター向けと一般オフィス向けに分けて、それぞれおすすめのサービスをご紹介します。
コールセンターで通話録音をするなら「MediaCalls」
「MediaCalls」は、メディアリンクが提供するオールインワン型コールセンターシステムです。IP-PBX、CTI、ACD、通話録音など、中~大規模なインバウンド型コールセンターでの業務効率化に必要となる豊富な機能を搭載しています。
通話録音機能については、本システムを通して行われたすべての通話(または必要な通話のみ)を録音することが可能です。録音された音声は通話履歴画面から検索、再生、ダウンロードできます。
一般オフィスで通話録音をするなら「DXでんわ」
「DXでんわ」は、メディアリンクが提供するクラウドIVR(自動音声応答システム)サービスです。今まで人が応対していた電話の受付や転送を自動化し、24時間365日の自動音声応答を実現します。
「DXでんわ」には電話相手が吹き込んだ用件を自動で録音し、AIが要約して文字に起こす機能が標準搭載されています。また、IVRによって転送されたあとの従業員と顧客の通話内容を自動で録音・テキスト化する機能もあるため、電話中にメモを取る必要もなくなります。
録音データやテキストはシステムの管理画面から簡単に確認できるため、過去のやり取りを遡って確認したい場合や、社内で情報共有を行いたい場合も便利です。
通話内容を録音するだけでなく、電話業務全体の効率化を図りたい方は、ぜひ「DXでんわ」をご検討ください。
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