入電とは?
意味と使い方、対応の流れから効率化まで解説

IVR 電話対応

UPDATE :

ビジネスシーンでよく耳にする「入電」という言葉。コールセンターや営業部門などでよく使われる用語ですが、正確な意味や使い方をご存じでしょうか?

 

この記事では、入電の基本的な意味から実際の対応の流れ、効率化する方法まで、わかりやすく解説します。

1. 入電の意味

「入電(にゅうでん)」とは、外部から会社や店舗などに電話がかかってくることを指すビジネス用語です。「入電がある」「入電を受ける」といった形で使われ、特にコールセンターやカスタマーサポート、営業部門などで日常的に用いられています。

「入電」という言葉は、しばしば電話対応業務を明確に区別するために用いられます。ビジネスの現場では「外部からかかってくる電話」と、「自社からかける電話」を分けて管理する必要があります。入電という言葉を使うことで、それが「受信した電話を指している」という共通認識を持つことができます。

特に電話対応が業務の中心となる部署では、「入電件数」や「入電対応時間」などが業務効率を測る重要な指標となるため、この言葉が広く使われています。

2. 入電に似ている言葉や言い換え

「入電」と似た意味で使われる言葉はいくつかあります。ここでは、ビジネスシーンでよく耳にする類似表現とそれぞれのニュアンスの違いを見ていきましょう。

「入電」に似ている言葉や言い換え表現をまとめた図

着信

「着信」は「入電」とほぼ同じ意味で、主に外部から電話がかかってくることを指す言葉です。ビジネスシーンに限らず日常会話でも広く使われており、「着信履歴」「着信音」のような言葉として馴染みがあります。入電と比較して、カジュアルなシーンでも使える表現と言えるでしょう。

受電

「受電」は、外部からの電話を受けることを指します。入電と似ていますが、入電が「電話がかかってくること」そのものを指す言葉であるのに対し、受電は「かかってきた電話に対応すること」を指すため、両者の意味は異なります。コールセンターや電話対応業務を行う部署で使われることが多く、入電と同様にビジネス用語として定着しています。

コール

「コール」は英語の「call」をカタカナ表記したもので、電話がかかってくることだけでなく、電話をかけることも意味します。例えばコールセンターなどでは、「インバウンドコール(入ってくる電話)」「アウトバウンドコール(かける電話)」といった形で使われる表現です。

問い合わせ電話

「問い合わせ電話」は、顧客や取引先からの質問や相談を目的とした電話を指す表現です。入電が電話の受信行為そのものを指すのに対し、問い合わせ電話は電話の内容や目的に焦点を当てた言葉と言えます。

3. 入電の反対の言葉

入電の反対の言葉は「架電(かでん)」です。架電とは、自分から相手に電話をかけることを指すビジネス用語で、入電と対になる表現として広く使われています。

架電の意味と使い方

架電は「電話を架ける(かける)」という意味の言葉です。営業電話やアポイントメントの連絡、顧客へのフォローアップなど、能動的に電話をかける行為全般を指します。

「本日は架電を30件行いました」「架電リストを作成する」といった形で使われ、特に営業部門やテレマーケティング業務で日常的に用いられています。

入電と架電の使い分け

ビジネスの現場では、入電と架電を明確に区別することが重要です。例えば、コールセンターでは「入電対応」と「架電業務」でスタッフの役割が分かれている場合があります。また、業務報告では「入電50件、架電30件」のように両方を記録することで、電話対応の全体像を把握できます。

この使い分けにより、受動的な対応業務と能動的な営業活動を明確に管理し、業務効率の改善につなげることができます。

4. 入電を使った例文

「入電」という言葉は、ビジネスシーンで具体的にどのように使われるのでしょうか。ここでは実務で頻繁に使われる例文をいくつか紹介します。

業務報告での使用例

業務報告や統計データを伝える際に、入電という言葉が使われます。入電を用いることで、受信した電話の数や傾向を正確に報告できます。

▼例文

  • 「本日の入電件数は50件でした」
  • 「午前中は入電が集中し、対応に追われました」
  • 「今週の入電数は先週比で20%増加しています」

電話対応中の使用例

現在の状況を説明する際や、社内のコミュニケーションでも入電という言葉が使われます。

▼例文

  • 「入電対応中のため、少々お待ちください」
  • 「入電が立て込んでおり、お電話がつながりにくくなっております」
  • 「入電があったので席を外していました」

業務分析での使用例

業務改善や効率化を検討する際にも入電という言葉が使われます。データに基づいた業務管理を行う上で、入電は重要なキーワードとなります。

▼例文

  • 「入電が集中する時間帯を把握する」
  • 「入電パターンを分析して、適切な人員配置を行う」
  • 「入電の多い曜日には応援スタッフを配置する」

5. 入電が多く発生する業種・部署

入電はさまざまな業種や部署で日常的に発生しますが、特に電話対応が業務の中心となる部署があります。ここでは、入電が多く発生する代表的な業種・部署を紹介します。

コールセンター・カスタマーサポート

コールセンターやカスタマーサポート部門は、入電対応が業務の中心となる部署です。商品やサービスに関する問い合わせ、使い方の説明、トラブル対応、クレーム処理など、多岐にわたる内容の電話が日々寄せられます。入電件数が多く、対応品質が顧客満足度に直結するため、効率的な入電管理と質の高い対応スキルが求められます。

営業部門

営業部門では、見積もり依頼や商談の申し込み、既存顧客からの追加注文など、ビジネスチャンスにつながる入電が発生します。特に広告やマーケティング施策を見た顧客からの問い合わせ(反響入電)は、購買意欲が高いため、成約につながりやすい貴重な機会です。新規顧客からの問い合わせを逃さず対応することが売上に直結するため、入電への迅速な対応が重要です。また、既存顧客からの入電は信頼関係を深める機会でもあり、丁寧な対応が求められます。

受付・総務部門

受付や総務部門では、来客の取次ぎや各種手続きに関する問い合わせ、社内外からの連絡など、幅広い内容の入電に対応します。会社の顔として最初に電話を受ける立場であるため、適切な言葉遣いと円滑な取次ぎが求められます。また、緊急時の連絡窓口としての役割も担っており、状況に応じた柔軟な対応も必要です。

ECサイト・サービス業

ECサイトやサービス業では、注文内容の確認、配送に関する問い合わせ、予約の変更・キャンセル、商品の返品・交換など、顧客対応に関する入電が発生します。オンラインで完結しない細かな質問や、急ぎの対応が必要な案件などが電話で寄せられるため、迅速かつ正確な対応が求められます。

6. 【ステップ別】基本的な入電対応の流れ

入電対応には基本的な流れがあります。ここでは、電話を受けてから切るまでの一連のステップを順を追って解説します。

入電対応の基本的な流れを示したフロー図

ステップ1:電話に出る

電話が鳴ったら、理想は2コール以内、遅くとも3コール以内に出るようにしましょう。3回を超えてしまった場合は「お待たせいたしました」と一言添えると丁寧です。

電話に出る前に、メモとペンを手元に用意しておくと、スムーズに対応できます。また、落ち着いた姿勢で受話器を取ることで、声のトーンも自然と安定します。

ステップ2:名乗る

電話に出たら、まずは会社名、部署名、自分の名前を名乗ります。「お電話ありがとうございます。株式会社◯◯、△△部の□□でございます」といった形で、明るくはっきりとした声で伝えましょう。名乗ることで相手に安心感を与え、スムーズなコミュニケーションの土台を作ります。

ステップ3:用件を伺う

相手が名乗ったら、用件を伺います。「ご用件をお伺いしてもよろしいでしょうか」と尋ね、相手の話をしっかりと聞きましょう。

この際、メモを取りながら聞くことが重要です。相手の名前、会社名、連絡先、用件の内容など、必要な情報を漏らさず記録します。また、相手の話を遮らず、最後まで丁寧に聞く姿勢が大切です。

ステップ4:必要な対応を行う

用件の内容に応じて、適切な対応を行います。例えば、以下のような対応が挙げられます。

▼対応例

  • 自分で回答できる問い合わせであれば、正確な情報を伝える
  • 担当者への取次ぎが必要な場合は、「担当者におつなぎいたしますので、少々お待ちください」と伝え、保留にする
  • 担当者が不在の場合は、伝言を承るか、折り返しの連絡を提案する

どの対応を行う場合でも、相手を待たせる時間は最小限に抑えるよう心がけます。

ステップ5:挨拶をする

自分が最後まで対応した場合は、電話を切る前に挨拶をします。「お電話ありがとうございました」「また何かございましたら、お気軽にお問い合わせください」といった言葉で、感謝の気持ちを伝えましょう。相手に好印象を残すことで、企業イメージの向上にもつながります。

ステップ6:電話を切る

電話を切る際は、相手が切るのを待ってから静かに受話器を置きます。こちらから先に切ってしまうと失礼な印象を与える可能性があるためです。

ただし、相手がなかなか切らない場合は、「それでは失礼いたします」と一言添えてから切っても問題ありません

7. 入電対応を効率化する方法

入電対応は企業にとって重要な業務ですが、件数が多いと担当者の負担が大きくなります。ここでは、入電対応を効率化するための具体的な方法を紹介します。

方法1:電話対応マニュアルを用意する

電話対応マニュアルを作成することで、誰でも一定の品質で対応できるようになります。マニュアルには、基本的な応対の流れ、よくある問い合わせへの回答例、電話相手に確認すべき項目のチェックリストなどを盛り込みましょう。

特に新人スタッフや経験の浅い担当者にとって、マニュアルがあることで安心して対応できます。また、対応のばらつきを減らすことで顧客満足度の向上にもつながります。定期的にマニュアルを見直し、最新の情報に更新することも重要です。

方法2:顧客の自己解決を促進する

FAQページやチャットボットを整備することで、顧客が自分で問題を解決できる環境を作ります。よくある質問とその回答をWebサイトに掲載したり、24時間対応可能なチャットボットを導入したりすることで、簡単な問い合わせは電話を使わずに解決できるようになります。

これにより入電件数そのものを減らすことができ、電話対応スタッフはより複雑な案件に集中できます。顧客にとっても、待ち時間なくすぐに情報を得られるメリットがあります。

方法3:電話代行サービスを利用する

入電対応を外部の専門業者に委託する方法もあります。電話代行サービスを利用すれば、自社のスタッフが本来の業務に集中でき、生産性の向上が期待できます。

サービス内容は業者によって異なりますが、基本的な受付対応や簡単な問い合わせへの回答、アポイントメントの設定などに対応してくれます。ただし、委託費用が発生するほか、営業時間内での対応が基本となるため、費用対効果を検討する必要があります。

方法4:IVR(自動音声応答システム)を導入する

IVR(自動音声応答システム)は、入電時に自動音声で対応し、用件に応じて適切な部署に振り分けるシステムです。「営業に関するお問い合わせは1を、サポートに関するお問い合わせは2を押してください」といった音声ガイダンスにより、顧客を適切な担当者につなぐことができます。

また、営業時間外の自動応答や、簡単な問い合わせへの自動回答も可能です。IVRを導入することで、取次ぎ業務の負担が軽減され、担当者は専門的な対応や本来集中すべき業務に時間を使えるようになります。

現在は初期費用0円、月額1万円前後のサービスも多く登場しているため、費用対効果の高い選択肢と言えます。

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8. 入電対応を効率化するなら「DXでんわ」

入電対応の効率化を検討している場合は、IVRシステム「DXでんわ」がおすすめです。DXでんわは初期費用0円で導入できるクラウド型のIVRサービスで、入電対応を効率化するさまざまな機能が搭載されています。主な特徴は以下の通りです。

  • 簡単な設定で自動音声応答を実現:専門的な知識がなくても、管理画面から音声ガイダンスの内容や振り分け先を設定できるため、導入後すぐに運用を開始できます。
  • 24時間365日の顧客対応が可能:営業時間外の自動応答や、よくある問い合わせへの自動回答機能により、時間を問わず顧客対応が可能になります。
  • システムが用件伺いを自動化:顧客の用件を自動でヒアリングし、録音データや文字起こしデータとして残るため、電話の折り返し対応がスムーズになります。
  • 電話の取次ぎも自動化:用件に応じて適切な担当者や部署に自動で振り分けるため、受付担当者の負担が軽減され、顧客も待ち時間なく目的の担当者とつながることができます。

DXでんわはコストパフォーマンスにも優れたIVRシステムです。小規模な企業から大企業まで幅広い業種・規模の企業で導入されており、入電対応の効率化に貢献しています。

入電対応の負担を減らし、本来の業務に集中したい方は、ぜひDXでんわの導入をご検討ください。

よくある質問

「入電した」とはどういう意味ですか?

「入電した」は、外部から電話がかかってきたことを意味します。ビジネスシーンでは「先ほど入電がありました」「本日は入電が多かった」といった形で使われ、受信した電話の発生を報告する際などに用いられる表現です。

電話がかかってくることを何という?

電話がかかってくることは「入電」「受電」「着信」などと呼ばれます。ビジネスシーンでは「入電」や「受電」が、日常会話では「着信」が使われることが多く、コールセンターなどでは「インバウンドコール」という表現も用いられます。

「入電する」の使い方は?

「入電する」は「外部から電話がかかってくる」という意味で使います。例えば「午前中に5件入電しました」「入電が集中する時間帯」「お客様から入電があった際は〜」といった形で用いられ、主に業務報告や電話対応の状況説明で使われます。

「電話が入る」の言い換えは?

「電話が入る」は「入電がある」「着信がある」「電話がかかってくる」などと言い換えられます。ビジネスシーンでは「入電」を使うことで、業務報告や記録の際に明確に伝えることができます。

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