経営課題を解決する社内IT環境の整備とは

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競争力強化、販売促進、社内環境改善など、企業規模の大小を問わず、乗り越えるべき経営課題はいくつも発生します。それらを解決する手段として有効なのが、オフィスにおけるIT環境の整備です。
経営課題の解決につながる社内IT環境の整備例を、活用方法と併せて紹介します。

IP-PBXで社用電話を安価かつ便利に!

IPネットワークを利用し、電話の発着信を制御するシステムをIP-PBXといいます。従来の電話線(メタル回線など)を使用していたPBXの場合、導入には電話工事が不可欠でした。しかし、IP-PBXは、IPネットワークで通話を実現しているため、社内LANなどのインターネット環境が整っていれば、ネットワークを統一して導入することができます。また、PCと連動しやすいのもIP-PBXの特長です。

電話設備の導入・運用コストを最適化したい

社用の通信インフラとしてのIP-PBXの採用は、通信コストの最適化につながります。
IP-PBXは電話線の工事をせずに導入が可能で、電話とPC用のインターネットの通信業者を別々に選ぶ必要もありません。さらに、ソフトウェアタイプやクラウドタイプであればPBXの主装置が存在せず、従来のPBXやハードウェアに比べて初期費用が安い傾向にあります。運用中はWeb管理画面で設定変更ができるものも多く、導入・運用コストの大幅な削減が可能です。

拠点間の通信コストを抑えたい

IP-PBXは、IPネットワークを経由してデータをやりとりするため、電話線で物理的に拠点間をつなぐ必要はありません。そのため、距離の離れた事業所間であっても、社内のネットワークを利用して内線通話を実現できます。通話料金を気にせず社内の連絡が取り合えることで、業務を効率化し、大きく通信コストを抑えることができます。

電話による顧客対応の質を向上させたい

IP-PBXは、パソコンと連動することで、自動転送や通話録音、電話番号にひもづいた顧客情報のポップアップなどの機能を追加・選択できる製品があります。CTI(電話とPCの連動)の活用で、顧客情報の正確な管理や、ポップアップ表示を見ながらの素早い電話対応に役立ちます。
特に、通話しながらのPC操作が多いコールセンターでは、CTI機能とPCとソフトフォンの併用で、効果を発揮する場面が多くなります。

クラウド・コンピューティングでコスト削減&業務効率アップ!

クラウド・コンピューティングとは、ネットワーク上のサーバが提供するサービスを「どこからでも、必要なときに、必要な機能だけ」利用できるIT形態のことです。

ネットワーク上のサーバ群を、クラウドと呼びます。クラウド上に保存することで、社内だけでなく様々な環境のPCや携帯電話からデータを閲覧したり、共有したりできるようになります。
以下では、クラウド・コンピューティングによる経営課題の解決例をまとめました。

ITインフラを低コストで利用したい

従来のオンプレミスのIT環境では、サーバやソフトウェアを自社で購入する必要がありました。
それに対してクラウド・コンピューティングは、月々のサービス料金の支払いで利用が可能なため、導入コストの大幅な削減が可能になります。自社内でサーバの保守・管理を行う必要もないため、人件費など運用コストの削減にもつながります。また、人数に合わせてライセンスを契約できるサービスでは、社員数が変動したり、短期間だけ使用したりするケースでもコストの無駄が生じません。このような特徴から、コストをなるべく抑えたい中小企業には特に重宝されています。

社外でも社内と同じように仕事がしたい

クラウド・コンピューティングを導入すれば、ノートPCやタブレット、スマートフォンからサービスを利用することも可能です。そのため、外出先でもメールを閲覧・送信したり、資料を作成したりといった業務が行えます。
例えば、以下のような利用方法が考えられます。

  • スマホから社用メールやカレンダーを確認する
  • 訪問先で急に必要となった資料をタブレットに表示して顧客に見せる
  • 社外で提案書や会議資料を編集する

外出先でもメールや資料を確認し、リアルタイムで変化に対応できるため、迅速かつ手厚い顧客対応の実現につながります。

セキュリティ対策の負担を減らしたい

クラウド・コンピューティングのIT環境では、社内でOSやハードウェアを管理する必要がありません。つまり、サーバのセキュリティもクラウドサービスの一環として利用できるのです。
また、ハードウェアの故障やシステム障害に強いのも、クラウド・コンピューティングのメリットです。バックアップや冗長化を任せることができ、サービスによってはシステムの稼働が滞った際の返金サービス規定なども定められています。

データ管理システムで業務データを有効活用!

名刺や顧客情報、受発注、工程進捗といった業務データの管理システムを構築することは、業務の効率化に直結します。紙で管理していた情報を電子化するだけで格段に整理・共有しやすくなり、バックアップも容易になるため情報損失の恐れもありません。
また、自社の取り扱う商品や情報の種類に合わせて独自のシステムを導入することで、最適なデータ管理を実現することが可能になります。

社内の生産性を向上させたい

工程進捗や作業環境など現場の生産情報を計測する生産管理システムは、社員一人ひとりの生産性や現場の問題点を「見える化」することができます。そのデータを分析し、作業工程や人員配置を最適化することで、時間当たりの生産性を大幅にアップさせることも可能です。

多品種少量生産を可能にしたい

データ管理システムは、大量かつ多様なデータを取り扱うのに適しています。データ容量が大きく検索機能が充実しているのに加え、導入後に新たな項目を加えて簡単に最適化可能です。
付加価値重視の多品種少量生産を行ったり、顧客ごとに納品する製品が異なったりする企業では、大きなメリットとなるポイントです。

名刺をもっと業務に生かしたい

紙の名刺では数が増えていくほど整理や分類が煩雑になってしまう名刺情報も、データ化すれば検索・分類が容易に行えます。

すぐに連絡したい相手の情報を呼び出すことができる上、社内の名刺データを一元化して企業情報と結びつけることで、効率的な連絡先の管理が可能になります。また、人事異動や離職に伴う引継ぎの際も、データ化されていれば簡単に名刺情報を後任者に渡すことができ、名刺の紛失や損壊による顧客情報の損失も防げます。

まとめ

社内IT環境の整備は、様々な経営課題の解決につながります。
電話やITインフラなどの通信コストが大きい、業務がアナログで非効率、データを十分に生かせていない、といった問題を抱えている場合は、自社に合ったITシステムやサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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