コールセンターでクレーム処理がうまくいかない理由と
最低限知っておきたい対応方法
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コールセンターにおけるクレーム処理は、直接的な利益に繋がるものではありません。
しかし、不適切な対応をしてしまっては企業としての信頼を大きく損う可能性もあります。
今回はクレーム処理の重要性や対応方法についてご紹介します。
目次
- 1.コールセンターにおけるクレーム処理の重要性
- 2.コールセンターが対応する3つのクレーム
- コールセンターが対応するクレームの種類①:クレーマー
- コールセンターが対応するクレームの種類②:製品や企業に対する不満など
- コールセンターが対応するクレームの種類③:オペレーターの対応に関するクレーム
- 3.コールセンターでクレーム処理がうまくいかない理由
- KPIとのジレンマ
- オペレーターのスキル不足
- 顧客情報の引き継ぎ不足
- 4.これだけは最低限押さえておきたいクレーム対応方法
- 正確な情報のみを伝える
- 何も伝えられないは避ける
- モニタリング・ウィスパリング機能を活用する
- 5.クレーム処理に役立つ機能を搭載する「MediaCalls」

コールセンターにおけるクレーム処理の重要性
各コールセンターによって状況やコール件数は異なりますが、一般的にコールセンターには多種多様な内容の問い合わせが入ってきます。そんな問い合わせの中には一定数いわゆる「クレーム」も混じってきます。
対応件数や1対応あたりの短時間化がKPIとして設定されている場合、クレーム処理はなるべく短時間で終えたいというのが本音ですが、もちろん疎かにすることはできません。入電者である顧客はコールセンターのオペレーターと話していると理解していても、企業全体と話している認識を持っています。
つまり、誤った対応をしてしまうと企業全体の信頼を損なうことになってしまいます。さらに誤った対応をしてしまうとブログやソーシャルメディアを通じて一瞬で拡散されてしまうリスクもあります。リスクもあります。
逆に、顧客満足度の高いコールセンター対応を意識することで、コールセンターだけではなく、企業全体にとって良いブランディングに繋がります。本記事では顧客満足度の高いコールセンターを運用するために、クレーム処理がうまくいかない理由や最低限知っておきたい対応方法について解説します。
コールセンターが対応する3つのクレーム
複合的に発生するクレームや、他要因によるケースも考えられますが、今回はコールセンターに寄せられるクレームについて以下の3種類に分けてみていきます。
コールセンターが対応するクレームの種類①:クレーマー
クレームと聞いて最初に思いつくのは、「クレーマー」からの電話です。クレーマーからの問い合わせの中には、製品や企業、コールセンター側に大きな過失がないにも関わらず、発生するケースも少なくありません。
この場合、コールセンター側で対応フローやルールが確立されているか、また、各オペレーターの対応スキルによって、顧客満足度を落とさず解消できるかどうかが決まります。
コールセンターが対応するクレームの種類②:製品や企業に対する不満など
製品の機能不備や説明書及び公式HP上での説明不足、企業の不祥事をはじめとしたトラブルなどに起因するクレームも考えられます。この場合は、製品のリリース時やトラブル発生時に、どれだけ早く対応ルールを構築し、各コールセンターに展開できているかや、各オペレーターの対応スキルに依存するケースが多いです。
コールセンターが対応するクレームの種類③:オペレーターの対応に関するクレーム
コールセンターに起因するクレームも考えられます。コールセンターに起因するクレームの多くはオペレーターの対応が顧客に不快感や不満を与えてしまうケースが多いです。
原因として、各オペレーターの配慮不足やスキル不足なども関係していますが、その他、KPIを意識するあまり、対応が疎かになってしまったり、他センターに転送する際に顧客情報を適切に引き継ぎできず、顧客側で何度も同じ話をしなければならない状況が続いてしまったりすることなどが考えられます。
クレーム処理がうまくいかない理由
クレームについて、大きく3種類に分けて解説しました。それぞれで異なったポイントもありましたが、どの種類にも共通しているのが「KPIとのジレンマ」、「オペレーターのスキル不足」、「顧客情報の引き継ぎ不足」が挙げられます。
以下でそれぞれについて解説します。
KPIとのジレンマ
一般的にコールセンターでは平均処理時間の短縮や、呼損数(放棄呼数)の最小化を通して、多くのコールに対応することが求められます。しかし、「クレーム対応」というシーンにおいては、このKPIや数字への意識がマイナスにつながることは少なくありません。
オペレーターのスキル不足
クレーム処理がうまくいかない理由として、各オペレーターのスキル不足も大きな要因の一つです。コールセンターは一般的に離職率が高い業界と言われており、熟練度が高まる前に辞めてしまったり、スキルが十分に身についても、何らかの理由で職を離れてしまったりということが頻繁に起こります。
そのため、各オペレーターのスキル向上や、コールセンター全体として対応レベルを高い水準でキープさせることが困難な状況となっています。
顧客情報の引き継ぎ不足
電話に出たオペレーターでは対応し切れないクレームや内容であった場合、他の担当者に引き継ぐケースなどがありますが、その際に、情報の共有が適切に行われず、顧客が最初から説明し直さなければならない状況になると、より大きなクレームへと発展してしまうなどのリスクが考えられます。
最低限押さえておきたいクレームの対応方法
次に、クレームを適切に処理するためにコールセンター が最低限押さえておきたいポイントや対応方法について解説します。
不正確な情報は伝えず、しかし何も伝えられない状態は避ける
KPIを意識して、早く対応を終えなければと考えているオペレーターなどは、顧客の不満やクレームを早く和らげ、対応を終えようとする意識が働くため、不確定な情報を伝えてしまうこともあります。
KPIにとらわれ過ぎないような体制の構築や、伝えるべき情報をコールセンター内で共有し、正確な情報のみを伝えられるような仕組みづくりが重要となります。
一方で、伝えられる情報が少なくなってしまう可能性も考えられます。情報量が少なく、問題が解消されていないのであれば、顧客としては納得しにくいです。そのため、情報を伝えられる時期や情報が更新される場所(HPなど)を最低限、回答できるようにしていくことが望ましいです。
モニタリング・ウィスパリング機能を活用する
オペレーターのスキル不足を補う方法の一つとして、SV(スーパーバイザー)が顧客対応中のオペレーターの通話をモニタリングしながら、オペレーターのイヤホンにのみ指示やアドバイスができるウィスパリング機能を活用すると良いでしょう。
レポートを活用し、正しく現状を把握することで見せかけのKPIに騙されない
本記事の最初でも触れたように、各オペレーターがKPIを追求するあまりクレームが増えてしまうというケースはよくみられる例です。SVをはじめとした管理職の方は、コールセンターの数字を正確に把握し、クレームが増えてしまっている原因やクレーム増加の兆候がないかをチェックしておくことが重要です。
また、運用状況が一目でわかるように正確かつスピーディーなレポーティングを行えるルールづくりや、システム構築は欠かすことはできません。
ブラックリストを活用する
クレーマーへの対応として、クレーマーをはじめとした要注意の顧客からの入電については、着信時にわかるようにすることで、対応前に気持ちや体制を整えることができます。体制面で言えば、要注意の顧客からの電話を対応する場合は、可能な限りSVがモニタリングするなどの対応が考えられます。
また、ブラックリスト(要注意顧客のリスト)を活用することで、経験豊富でスキルの高いオペレーターに振り分けるなどの対応も有効です。
クレーム処理に役立つ機能を搭載する「MediaCalls」
弊社が提供している”クラウド型コールセンターシステムMediaCalls”では、コールセンターに寄せられるあらゆるクレームに対して適切に対応するための機能が準備されております。
どんなオペレーターでもクレームを正しく処理できるようにするために、SVがモニタリング・ウィスパリングできる機能に加えて、三者通話も可能となっており、さらに「ブラックリストに登録された顧客からの着信時に警告を表示する」などの操作も可能です。電話応対中のトラブルを、リアルタイムにレポーティングすることも可能です。
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