実はあまり活用されていない?!コールセンター運営に役立つレポート機能
コールセンターシステムを比較検討する際のポイントの一つに「レポート機能」が挙げられます。しかし、表示できるレポートの数が多ければ多いほど良いという訳ではありません。多種多様なレポート表示ができるシステムを導入した結果、多くのレポートを活用しきれないことも多いためです。本記事では、コールセンターを適切に運営するために必要なレポート機能と意識したいことについて解説します。
目次
コールセンターにおけるレポートの重要性
コールセンター運営において、応答率/稼働効率が最重要KPIのひとつにあげられます。KPI達成のために、まず以下の数値を徹底して管理する必要があります。
- オペレーターの稼働状況
- 後処理状況
- 応対サポート
- 休憩時間
コールセンター運営の統括を担うSVは上記数値を管理すべく、個別のコールへの対応だけではなくセンター全体の状況把握ができるレポート作成と継続的な改善活動が必要となります。
コールセンターでレポートが活用できていない理由
コールセンター運営において、レポートを活用した業務改善は重要度の高い業務です。しかし、十分にレポートの活用や業務改善が実施しれきていないというケースも少なくありません。本章では、レポートの活用がされていない代表的な理由を3つ紹介します。
時間を取れない
レポートを活用しきれない代表的な理由の一つは、SVの業務量が多く、レポート作成や分析に十分な時間を確保しきれていないことです。オペレーターが対応しきれないコールの対応や各オペレーターへの研修やアドバイス、オペレーターの勤怠管理などSVは多種多様な業務を行う必要があります。そのため、レポート作成に必要な時間を確保できないことも少なくありません。
活用目的が曖昧
活用目的が曖昧なままレポート作成を行なっているため、十分に活用できていないというケースもあります。そもそも改善したい指標が曖昧な場合、どのデータを取得・活用すればよいのかがわからず、単にコール数と対応数の差を見るだけで終わってしまうこともあります。
レポート機能の使い方がわからない
コールセンターでは、コールセンター向けのシステムが導入されており、システム内で分析レポートが表示されるケースもあります。しかし、表示されている項目に馴染みがない、そもそも操作方法がわかりにくいなどの理由からレポート機能の活用が進まないケースも少なくありません。
レポートを活用して正しい分析を実現するために意識したいこと
レポートを活用したコールセンターの品質向上や業務改善を行うために意識したいポイントを2つ紹介します。
ポイント1 運営上改善したい指標を明確にする
活用目的が曖昧なままだと、どのデータが重要か、どのようにデータを見て改善すればよいのかがわかりません。また、このような状態だと、どうしても優先度を上げにくく、時間も確保しづらくなってしまいます。
そのため、レポートを活用する目的やそれにあった指標を選定することが重要です。
例えば、コールセンターの生産性を図る指標には1対応当たりの時間を表す「AHT」と1対応あたりにかかる費用を表す「CPC」に分けられ、それぞれ細分化することで、下記5つの指標となります。
AHT(Average Handling Time)
オペレーターが顧客からの問い合わせを処理する時間の平均を表す指標です。平均通話時間(ATT/Average Talk Time)と平均後処理時間(ACW/After Call Work)の和で算出されます。
AHTは、各オペレーターだけではなく、コールセンター全体を含めたサービスレベルを表す指標です。
顧客満足度を下げず、AHTを下げることで、効率的なコールセンター運営を実現できます。週次や月次単位で状況を把握し、コールセンターのサービスレベルを確認するようにします。
ATT (Average Talk Time)
オペレーターが顧客対応(通話)している平均時間です。1件あたりのコール対応が短ければ、生産性が高いと言えますが、一概に短さだけを追求してはいけません。ATTが短い反面、顧客の満足度が低くなってしまうケースもあるため、顧客満足度とのバランスをとって最適な時間を維持することが重要です。
ACW(After Call Work)
基本的にコールセンターでは、顧客との通話が終わったら、その通話の内容を記録したり、顧客からの要望に合わせて手続きを行ったりします。ACWはこの後処理にかかる平均時間を示す指標です。
ACWの数値を小さくすることで、業務の効率化・生産性向上につながります。一方で、入力のミスや情報不足によりクレームに繋がる場合があるため、このようなミスがない範囲で最小化していくことが重要となります。
AWCの短縮方法が知りたい方は以下をご覧ください。
CPC (Cost Per Call)
1コールにかかる費用を示す指標です。人件費や設備費、通信費といったコストを削減することで改善可能です。しかし、応対品質が下がらないように注意する必要があります。
CPH(Call Per Hour)
オペレーター1人が一時間あたりに対応したコール数を示す指標です。オペレーターの能力を示しやすいデータとして広く用いられています。
今回紹介したような基本的な指標を押さえた上で、何らかの施策を行って、これらの数値がどのように変化したかを確認し、改善につながっているかなどを把握していくことが重要です。しかし、目的が明確になっているからといって、膨大な時間をかける訳にはいきません。そのため、使い勝手の良いコールセンターシステムを活用して、分析・改善を行っていくことが理想的です。
コールセンターの指標については、以下も参考としてご覧ください。
ポイント2 見やすいレポートを採用する
状況把握や分析をスムーズに行うためには、数字だけのレポートだけではなくグラフ化することも重要です。数字の方が厳密に状況を把握できる面もありますが、一目で状況把握するのは難しい面もあります。
棒グラフや円グラフなどを用いたレポートは視認性が高く、問題点を早期把握しやすくなるため、見やすいレポートを採用することが重要です。
コールセンターのレポート作成に必要な機能とは
コール状況のメモやシステムからの履歴データをダウンロードし、そのデータを表計算ソフトなどで加工されるケースもあるかと思います。しかし、作業効率の観点ではレポート機能が実装されたコールセンターシステムを利用するのが望ましいです。
コールセンターシステムのレポート機能について、押さえておきたいポイントを解説します。
グラフ表示
業務量の多いSVにとって、一見して状況を把握できる分析レポートが出力されることは必要不可欠です。重要な変化を見落とすリスクを低減させる意味でも、わかりやすいグラフ表示のメニューがあることが重要です。
CSVエクスポート
基本的な分析については、コールセンターシステム上で表示されるグラフなどを用いて行いますが、より複雑な分析が必要となるシーンもあります。そのため、コール履歴をはじめとした分析に必要な情報をCSVなどでエクスポートできる機能を有していることも重要です。加えて、既存のCRMと連携が容易に行える仕様となっているかも留意すべきポイントの一つです。
オペレーター別のレポート
コールセンター全体の生産性改善を実現するためには、各オペレーターに対する個別のフォローも重要になります。そのため、オペレーター毎の着信数・応答数・応答率などの情報を十分に取得できるコールセンターシステムを選定しておくことが必要となります。
リアルタイム/統計
レポート集計・分析を通じた品質向上・生産性向上のためには、短い期間・中長期の両方でPDCAを回していくことが重要です。
よりリアルタイムに近い短い期間の統計は、主にフォローすべきオペレーターがだれか、どのような点で困っていそうかを把握・対応するのに適しています。
中長期の期間でみた際には、そもそも人的リソースは足りているのか、コールセンターシステム上で改善できる操作や運用方法があるかなどを確認するのに適しています。
MediaCallsのレポート機能でできること
MediaCallsは、素早い状況把握、改善・対応を可能にするレポート機能が搭載されたコールセンターシステムです。以下で紹介するようにレポートが充実していることに加えて、使いやすく見やすいUIになっています。
グラフ表示/CSVエクスポート
主要な分析項目をまとめたグラフを表示できる他、CSVエクスポートも可能で、独自データと組み合わせて分析を行いたいシーンにも対応した仕様となっています。
オペレーター別のレポート
オペレーター別にログインや離席状況、受電数など、主要な項目をレポートとして表示できます。状況を比較し、フォローが必要なオペレーターを明らかにする際などに活用できます。
リアルタイム/ヒストリカル
レポートの時間軸としては、リアルタイムはもちろん、期間を指定しての集計にも対応しています。利用目的に合わせて、簡単にレポートを表示させることが可能です。また、リアルタイムレポートには、しきい値と警告色を設定することにより、時間超過等の警告を色の変化でお知らせする機能も実装されています。
ログイン数・受可数・離席数・待ち呼数など8つのスキル
MediaCallsのレポートにはログイン数・受可数・離席数・待ち呼数など8つの項目が設定されており、稼働状況を十分に確認できます。
ぜひ、気になった方は、以下URLより詳細をお問い合わせください。お問い合わせいただければ、無料デモを通じて、実際のレポート画面などを確認いただくことができます。
コールセンターの業務効率化でお悩みの方はMediaCallsまでご相談ください。