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顧客満足度の低下を防ぐコールセンターシステムの選定ポイント

コールセンターの大きなミッションは顧客満足度を維持・向上させることです。各センターのオペレーターに対する研修によってスキルアップを図ることも重要ですが、属人的な体制となってしまう懸念があります。そこで、コールセンターシステムを用いて、センターとして顧客満足度低下を防ぐ体制づくりが重要となります。本記事では、顧客満足度の低下を防ぐコールセンターシステムの選定ポイントを解説します。

Withコロナにおけるコールセンターの理想系「システム選定のポイントと構築ガイド」

顧客満足度を決める5つの主な要因

コールセンターでの顧客満足度がそのまま製品や企業の評価につながることも少なくないため、コールセンター運営において、「顧客満足度の維持・向上」は重要なミッションの一つです。

顧客満足度を下げないために、各オペレーターのスキルアップも重要となりますが、システムを活用して、維持・向上のための仕組みづくりに努めることも重要となります。

そこで本記事では、「顧客満足度の低下を防ぐコールセンターシステムの選定ポイント」について解説します。まずは、そもそも顧客満足度はどのような要因によって決まるのかをみていきます。
効果的なマーケティング原理を説明する「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版 」では、顧客満足度を決める要因として次の5つを挙げています。

信頼性

「信頼性」は顧客に約束したサービスや機能を確実かつ正確に提供できているかを指します。コールセンターにおいては顧客の悩みや不安を解消できるかが重要となります。

対応性

「対応性」は迅速な応対により顧客の役に立とうとする姿勢を指します。コールセンターに連絡をしてくる顧客は、なんらかの問題や不満を抱えているため、それらを解消するような対応がされなければ、満足度は下がってしまいます。

安心感

「安心感」は企業やサービスに関する知識や礼儀で顧客に信頼と安心を与えることを指します。顧客エンゲージメント向上の役割を担うコールセンターにおいて最も求められる適切な礼儀と知識を持って対応することで、満足度の低下を防ぐことにつながります。

感情移入

「感情移入」は各顧客に対して適切な配慮と気遣いを行うことを指します。一辺倒な対応では、顧客によっては、不満を感じることも少なくありません。顧客の立場や感情に寄り添って、対応を調整していくことが重要です。一方で、顧客の感情に寄りすぎてしまってもトラブルや、対応時間の長時間化につながるので、バランスを取ることも大切なポイントとなります。

有形物

「有形物」は顧客が感じた視覚的な印象のことを指します。最近では、ビデオ通話を用いて対応しているコールセンターもあり、オペレーターの身なりなどがこれに該当します。

コールセンターで満足度の低下を招くケース

前章では顧客満足度を決める5つの要因について紹介しました。ここでは、顧客満足度を下げる代表的な3つのケースを紹介します。

ケース1(対応性)保留が長くなりお客さまを待たせてしまう/切電される

多くの顧客がコールセンターに対して問い合わせを行っていると、オペレーターにつながるまでの時間が長くなってしまうことも少なくありません。あふれ呼対応・放棄呼管理が重要だと言われるのはこのためです。

顧客としては、不安や不満があって問い合わせているにも関わらず、長時間待たされストレスを感じる(満足度が低下する)可能性があります。また、コールセンターによっては、保留の状態が一定時間経過すると、自動的に切断される場合もあります。顧客としては保留状態で待っていたにも関わらず、自身の意思とは関係なく切断されてしまうことで、不満が高まることもあります。

ケース2 (安心感)誤案内があり、不信感を抱かれてしまう

オペレーターの勘違いや知識不足、ヒアリングミスによって、誤った案内をしてしまうこともあります。問題や不満を解消するために信頼してコールセンターに連絡しているにも関わらず、誤った案内をされてしまうと顧客としては不信感が高まり、満足度の低下にもつながります。

ケース3(感情移入) ドライな対応で、クレーム入電のお客さまを逆なでしてしまう

コールセンターへの入電の中にはクレームも入ってきます。その際にまずは「共感」を示すべきですが、相手に寄り添わないドライな対応をしてしまうことで顧客の感情逆撫でしてしまい、より顧客満足度が低下してしまう可能性があります。

満足度の低下を防ぐコールセンターシステムの選定ポイント

オペレーター一人ひとりの意識やスキルアップをしていくことも重要ですが、コールセンターシステムの導入により、満足度の低下を防ぐ体制構築も重要となります。

コールセンターシステム選定時の3つのポイントについて解説します。

保留が長い:取次/放棄呼フォローを効率化・最適化できるか

保留時間を短くしたり、放棄呼を完全になくしたりすることは現実的には難しいです。そのような中で取れる改善策は「音声ガイダンスの活用」と「折り返し電話対応」などです。

音声ガイダンスの活用では、単純に呼び出し音が鳴り続ける状態にするのではなく、「回線が混み合っております、そのままお待ちください。」のようなガイダンスを設定することで、顧客の待ち時間に対する心理的負担を軽減させます。

折り返し電話対応では、オペレーターが対応できなかった顧客をリスト化し、その顧客に対して、折り返し電話を実施することです。IVR機能によって顧客から折返し電話を予約できるよう設定にしているコールセンターもあります。

コールセンターの応答率改善に欠かせない 「あふれ呼(あふれこ)」対応

誤案内が多い:管理者・SVでフォローできるか

誤案内が多い場合、各オペレーターに対する研修も重要ですが、万が一の時にはSVがサポートできるようなシステムを導入することが重要です。

ウィスパリング機能のあるコールセンターシステムを導入することで、SVが案内方法や内容がわからないオペレーターのフォローをリアルタイムでできるようになり、誤案内を防ぐことにつながります。

ドライな対応:スキルの高いオペレーターに振り分けできるか

オペレーターのスキルを全員一致させることができれば理想的ですが、経験年数や適性などに依存する部分もあるため現実的ではありません。システム的な解消法としては、スキル別にコールを振り分けるようにし、顧客の求めているスキルを持った人が対応できるようにすることで、顧客満足度の低下を防ぎます。

コールセンターシステム「MediaCalls」を活用した顧客満足度の向上

顧客満足度の低下を防ぐコールセンターシステムとして、「MediaCalls」を紹介します。本記事で紹介した顧客満足度の低下につながるケースへの対応が充実したシステムとなっています。

取次の効率化・最適化:ACD機能/ラストエージェント/放棄呼管理オプション

MediaCallsはオペレーターのスキルや稼働状況に合わせて自動で振り分けるACD機能に加えて、前回通話または発信したオペレーターを優先して着信させる「ラストエージェント機能」も搭載しています。

また、取れなかった電話の状況を可視化する放棄呼(あふれ呼)オプションもあり、スムーズな折り返し対応を実現できます。

すべての「必要」をカバーする充実の機能

管理者・SVのフォロー:モニタリング&ウィスパリング

オペレーターによっては、スキルなどの関係から、十分な対応ができない案件(コール内容)もあります。そういった場合には、管理者・SVがモニタリング&ウィスパリング機能を用いて、対応のフォローをすることも可能です。

機能について

スキルの高いオペレーターに振り分け:スキルルーティング

オペレーター毎に対応可能なスキルを設定し、顧客が求めるスキルを持つオペレーターにつなげる「スキルルーティング機能」も搭載されています。必要なスキルを持ったオペレーターに最初から接続されるため、たらい回しによる満足度低下のリスクを低減できます。

以下の記事は、コールセンター業務で活用されているCTIについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

PBXのシステムや機能、選び方などについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

音声テック事業部 営業部 コミュニケーションデザインチーム マネージャー
阿久根 工
経歴

1989年に株式会社CSK(現SCSK)入社。
エンジニア、営業支援、営業企画、コンサルティングやセンター認定監査など様々な業務に従事。
2011年に独立後、2015年当社入社。
音声テック事業のCTI/IVR等の営業を経て、現在は「CC Survey」やIVR関連サービスなどコールセンター向けサービスを管掌。

保有資格

HDI国際認定オーディタ(2003-2011)

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