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コールセンター管理者(SV)がやるべき、
オペレーター育成に有効な目標設定とは

コールセンターの慢性的に人材不足による離職率の高さは、常に課題の1つとなっています。
管理者(SV)はこの課題を解消するために迅速な人材育成の問題を抱えています。そこで今回は人材育成において重要な目標設定と個別面談のポイントをご紹介します。

目次

応答率・対話品質を改善するための取組み~顧客満足度の高いコールセンターを実現させるために ~

コールセンター管理者(SV)が面接で注目すべき課題とは

定期的に個別面談を行っているにもかかわらず、オペレーターが思うように成長しないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
オペレーターとの「面談」は、多くのコールセンターで採用されている指導方法ですが、アドバイスの内容がなかなか実行に移されなかったり、モチベーションの引き上げがうまくいかなかったりと、苦戦している企業は少なくないようです。

管理者(SV)が面談を有意義な時間にするために注目すべき課題はさまざま考えられますが、ここでは2つご紹介します!

オペレーター個々のタイプに合った指導方法を実践できていない

オペレーターの入社時期以外にも個々人の特性やもともとのスキルなどの違いから、一律の指導を行うだけでは成果に差が出てしまいます。指導方法が適切な場合は成果に繋がりやすいが、適切でない場合は理解不足やモチベーションの低下に繋がり成果が出にくくなってしまいます。最悪の場合はせっかく指導したオペレーターが離職してしまうキッカケにもなってしまう可能性もあります。
そのため、オペレーター個々人の特性やスキルにあった指導方法を実践する必要があります。

データをもとにした現状分析・目標設定など、充分な準備が行われない

面談はただ話をするだけではオペレーターの課題解決や成長には繋がりません。
オペレーターの精神的なケアも重要ですが、成果をあげるという点においては個々人のタイプや課題に合った目標設定を行い、それに対しての現状分析を行いわかりやすく伝えることが重要です。
目標設定をすることで、具体的な課題の相談やモチベーションの維持が可能になるため毎回の面談が有意義なものとなり、個々の成長に繋げることができます。

これらのような課題を解決し有意義な面談を行うためには、個々の目標達成に向けた「モチベーションマネジメント」や業務効率化のためのスキル習得方法を教えることなどが重要になります。
さらに詳しく、管理者(SV)が求められる教育ポイントを知りたい方は以下の記事をご覧ください。

今回はそこから一歩踏み込んで、管理者(SV)の面談を助けるオペレーターのタイプ別の目標設定と面談方法、データの準備方法について紹介します。

3タイプ別:管理者(SV)が行うべき効果的な目標設定と面談方法

タイプ①「指示待ちオペレーター」の場合

言われたことは実行するが、それ以上の活動はなかなか見られない「指示待ちオペレーター」。
このタイプの場合は、「何をするべきかわからない、思い付かない」という心理状態が多くみられます。

そのため、困ったこと・分からないことが発生した場合、自分でどのように対処するか判断できず、結果、上司の指示を待ってしまうといった事態に陥っているようです。
ただし、何をするべきかわからないだけで、モチベーションが低いとは限りません。

このタイプのオペレーターには、これから考えられるケース、あるいは起こってまった事態に対して、どう対応すればよかったのかを丁寧にケーススタディさせることが大切です。
同時に、ここでは「自分で考えることも大切だから、あえて何も教えない」という選択ばかりしてしまわないほうがよいでしょう。自分で判断する力を養うことも大切ですが、それはあくまでも基本的な対応が1人でできるようになってから必要なことです。

まずは、面談でどのようなケースで「自分1人では対処法がわからない」と感じたのか、具体的な案件例をヒアリングし、そのときの対応方法を教えましょう。
そのうえで、自分自身で目標設定を行い、それを達成するためのプロセスを計画・実行するよう促していくと、自分でなにをするべきなのか考え・判断する力が養われていきます。

タイプ②「ミスマッチなオペレーター」の場合

管理者(SV)や会社が期待していることと、部下の考え方・価値観・行動などにミスマッチが発生している「ミスマッチなオペレーター」。
例えば、「この目標をみんなで達成しよう!」と意気込んだものの同調せずついてきてくれなかったり、「お客様志向」を掲げているものの意欲的でなく丁寧さに欠けており、業務接客態度や配慮の仕方に問題があったり…といったタイプがこれに当てはまります。

こうしたミスマッチ状態を放置してしまうと、チームの他のメンバーにも影響を与えてしまいます。
まずは、面談によってミスマッチ感を解消していくことが大切です。
そのために行うのは、ミスマッチなオペレーターに「会社が期待していること」を説明し、納得してもらったうえでギャップを解消することです。この際、特に大切なのは相手に「一緒に納得してもらうこと」です。

無理に会社の期待を押し付けるのではなく、「○○さんは、目標が△△であることをどう思いますか?」「○○さんは、仕事をするうえで何を大切にしたいと考えていますか?」などと、相手の考えをヒアリングしながら、お互いに共感できるところを探します。
そのうえで、会社が期待することを「なぜそれを期待するのか?」という論理的な説明とセットにしながら相手に伝え、一緒に目標設定をしていきます。

こうすることで目指す目標が、「他人に与えられた目標」ではなく「一緒に立てた目標」になるので、オペレーターとの間に抱えていたギャップを解消することができます。

タイプ③「不満を感じているオペレーター」の場合

現状の業務体制やフロー、上司の取り組み方などに不満を感じているオペレーターの場合も、会社や上司が求めていることと本人が考えていることの間にギャップがある可能性があります。
その点では、上記の「タイプ②『ミスマッチなオペレーター』の場合」の対応方法のように面談でギャップを解消すること、会社が期待することを論理的に説明したうえでの目標設定が役立つかもしれません。

しかし、抱えている不満が顕著なものとなっている場合は、注意が必要です。
論理的な説明やアドバイスを行ったとしても、会社や上司に対する不満・不信感から、そもそも話を聞いてもらえない状態になっている場合があるからです。

このような状況となったら、オペレーターの不満の原因が何であるのか、1つ1つ正確に明らかにしていく必要があります。
面談の際、この「不満の原因」をヒアリングすることになりますが、もしもオペレーターが「言い難い」「言ってもムダだろう」と感じていたのなら、心の内を明かしてはくれないでしょう。
このタイプのオペレーターと面談するときは、まずは相手の不満に「反論せずに聞く姿勢があること」、そして聞いた不満を放置せずに「必ずなんらかの対処をすること」を約束する必要があります。

当然、オペレーターの抱えている不満のなかには、誤解や組織として受け入れ難い要望もあるでしょう。
その際は、誤解なら丁寧に説明を行うことで認識の不一致を解消し、受け入れ難い要望なら、それを叶えることができない論理的な理由の説明と、不満を解消する代替案もしくは折衷案の提案をセットで行うことが大切です。

多くの場合、オペレーターの不満はこうした丁寧なコミュニケーションによって解消することができます。コールセンター業務は業務の過酷さゆえに離職の原因がストレスであることが多い職場です。ストレス由来の離職を削減するためにも管理者(SV)がこまめにオペレーターの不安や不満をヒアリングしフォローすることが重要です。

コールセンター業務のストレスマネジメント方法を詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

オペレーター育成のカギは、現状の把握・目標設定・進歩のみえる化

論理的にきちんとオペレーターを指導するためには、定量的なデータをもって話をすることも大切です。
現状の把握、目標設定、前回の面談時からの進歩のみえる化などを行う目的で、コールセンターシステムに記録された履歴を用いることが欠かせません。

活用するデータは、オペレーターのパフォーマンスをみえる化するため、次のような項目を用意します。

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<オペレーターの生産性に関するデータ項目>

・占有率
・稼働率
・応答率  ※インバウンド型のコールセンターの場合
・通話時間
・保留回数
・受可時間  ※インバウンド型のコールセンターの場合
・通話時間
・後処理時間
・離席時間
・架電数  ※アウトバウンド型のコールセンターの場合
・成約数(CV数)  ※アウトバウンド型のコールセンターの場合
・成約率(CVR)  ※アウトバウンド型のコールセンターの場合
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定量的なデータはオペレーター個々の目標や現状の把握以外にも、生産性を管理し改善することにも役立ちます。
生産性管理は、データを追うだけではなく内容や背景理解してデータを活用することが重要です。
対応品質を維持しながら、生産性向上を行うためのヒントは、以下の記事で書かれている指標と改善方法をご覧ください。

当然ですが、ただデータを持参するだけでは意味がありません。
面談を行う側が、それぞれのデータが良いか・悪いかを判断できる基準を持ち、数値から課題を発見できる分析力を備えている必要があります。

面談では、一方的に知見・経験をもとにしたアドバイスをするのではなく、データをもとに現状の課題を明示して納得感をもたせたうえで、どうすれば改善ができるのか知見・経験になぞらえた「具体的なアドバイス」をすると、説得力のある面談となります。
こうすることで、オペレーターも納得感を得られればアドバイスを実行しやすくなり、一時的にモチベーションを上げるだけの面談よりも、継続して改善に取り組むことができるようになります。

パフォーマンスをみえる化する「レポート機能」

とはいえ、日々の業務が忙しくてなかなか面談の準備に時間をかけられなかったり、データ分析にあてる時間が限られているという管理者(SV)も少なくないでしょう。
最近のコールセンターシステムには、オペレーターのパフォーマンス状況を記録して、自動的に図・グラフにしてくれるレポート機能を持つものが登場しています。

数値データをただ羅列するだけよりも、直感的にどこに課題があるのか分かりやすいため分析業務も簡単に行えますし、オペレーターも図表で説明されたほうが理解しやすいはずです。

たとえば、弊社のMediaCallsでも、オペレーターの生産性に関するデータを自動的に収集して、オペレーター毎に時間別/日別の結果を確認できるよう加工する「ヒストリカルレポート」機能を備えています。
また、オペレーターの稼働状況・パフォーマンスをリアルタイムに確認できる「リアルタイムレポート」機能を使えば、面談時だけでなくいつでもお手軽にオペレーターのフォーマンス状況を確認できる環境が作れます。

ヒストリカルレポート

リアルタイムレポート

パフォーマンスをみえる化することで、各オペレーターのスキル向上を推進し、結果応答率の改善が実現します。

難しい操作は必要なく、導入時・導入後のサポートにも力を入れています。まずはお気軽にお問い合わせください。

  
まだコールセンターシステムを導入されていない方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
コールセンターで活用されているCTIをご紹介している記事やPBXのシステムや機能、選び方などについて
システム導入する前だと馴染みのあまりないCTIやPBXについて、詳しく解説しております。
音声テック事業部 営業部 コミュニケーションデザインチーム マネージャー
阿久根 工
経歴

1989年に株式会社CSK(現SCSK)入社。
エンジニア、営業支援、営業企画、コンサルティングやセンター認定監査など様々な業務を経験。
2011年に独立後、2015年メディアリンク入社。
音声テックのCTI/IVR等の営業を経て、現在は「CC Survey」含むCC向けIVR全般関連サービスのマネージャを担当。

保有資格

HDI国際認定オーディタ(2003-2011)

この記事に関する質問

Q.
コールセンターの管理者にはどのようなスキルが求められますか?
A.
コールセンター・コンタクトセンターの管理者(スーパーバイザー)には、優れたコミュニケーション能力、リーダーシップスキル、問題解決能力、技術スキル、時間管理能力、ストレス耐性、カスタマーサービスの知識、データ分析スキル、トレーニングと開発の能力、柔軟性などが求められます。